1日に何回もする方がベター

 以上4種類のストレッチはすべて行なっても3分前後しかかからない。物足りなくて2~3セット繰り返したくなるかもしれないが、「1回1セットをていねいにやることが大切。まとめてやるよりも、出社時、昼休み、午後など、1セットずつ1日に何回かする方がいいです」と仲野院長はアドバイスする。

 「よく『1時間に1回席を立て』というでしょう。最近は“長時間じっと座り続けている”という行為自体が体に悪く、死亡率も高くなると注目されています」(仲野院長)

 20万人以上を対象にしたオーストラリアの疫学研究によると、1日に座っている時間が4時間未満の人に比べて、8~11時間の人は15%、11時間以上の人は実に40%も3年以内の死亡率が高くなるという(Arch Intern Med. 2012 Mar 26;172(6):494-500)。長時間座りっぱなしでいることは、意外なくらい危険な行為なのだ。

 なにしろ1回の所要時間は3分前後。デスクワーク中心で机を離れる機会が少ない人は、昼休みだけでなく、ぜひ2~3時間おきにやってほしい。眠気が取れて、作業効率もぐっと高まるはずだ。

(2、3ページ目のイラスト:『一生「疲れない」姿勢のつくり方』(仲野孝明・著/じっぴコンパクト文庫/実業之日本社)より転載)

仲野孝明(なかの たかあき)さん
仲野整體東京青山院長、姿勢治療家
仲野孝明(なかの たかあき)さん 1973年生まれ。創業90周年を迎え、藍綬褒章を2回受章した名門「仲野整體」の4代目。2016年には「サハラマラソン」257キロを完走するなど、みずからの体も使って「姿勢」の可能性を探究し続けている。著書に『長く健康でいたければ、「背伸び」をしなさい』(サンマーク出版)、『一生「疲れない」姿勢のつくり方』(じっぴコンパクト文庫)など。