休日でも午前中に起きて朝日を浴びる

 ソーシャル・ジェットラグを防ぐにはどうすればいいのだろう? 理想を言えば、平日も休日もほぼ毎日同じ時刻に起きる習慣のなかで、必要な睡眠時間を確保することだろう。そうすれば睡眠不足にもならないし、ソーシャル・ジェットラグも防げるはずだ。

 しかし、そんなことが簡単に実行できれば苦労はない。もちろん睡眠は大切だが、「人間は眠るために生きているわけではありませんから」と内山さんも苦笑する。終わらない仕事もあるし、読みたい本もあるし、たまには酒だって飲みに行きたい。

 「ソーシャル・ジェットラグを防ぐには、休日も朝はいったん起きること。午前中にいったん起きて朝日を浴びることで体内時計が整います。それで眠かったら昼寝をすればいい」と内山さんはアドバイスする。

 同じ時刻とは言わない。平日は午前7時に起きている人なら、できれば8時、遅くとも9時までにはベッドを出て朝日を浴びよう。この程度の寝坊なら、体内時計が大きくずれることはない。

 さらに新社会人がなりやすい「五月病」も、ソーシャル・ジェットラグが一因になっていることが多いという。

 「睡眠不足でも1カ月は何とか頑張って乗り切れる。そのタイミングでゴールデンウィークの連休に入り、昼まで寝る生活を送ってしまうと、せっかく朝型になっていた体内時計が一気に夜型に逆戻りしてしまうわけです」(内山さん)

 週末も連休も寝坊はせいぜい1~2時間以内に。元気でエネルギッシュに働くために、「昼まで寝ている」生活は大学とともに卒業しよう。

(図版:増田真一)

内山真(うちやま まこと)さん
日本大学医学部精神医学系 主任教授
内山真(うちやま まこと)さん 1954年生まれ。東北大学医学部卒業。国立精神・神経センター(現国立精神・神経医療研究センター)精神保健研究所精神生理部長、ドイツ留学などを経て、2006年より現職。日本睡眠学会理事長。著書に『睡眠のはなし』(中公新書)、『睡眠学の権威が解き明かす 眠りの新常識』(KADOKAWA)など。


本格的に暖かくなり春も本格化、新年度の始まりです。この4月も、多くの学生が新入社員として羽ばたきます。大きな夢を抱きながら社会人としてスタートする一方で、同じぐらいに大きな不安を持っているはずです。そのような不安を少しでも解消すべく、NBOのコラムニストの皆様に、メッセージをいただきました。新入社員時代はどのようなアドバイスが身に染みたのか、そしてどのような心構えを持っているべきなのか――先輩の言葉をまとめました。

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