1~2週間で睡眠の質を改善

 その後、今枝さんはリフレクソロジーをベースにした独自のメソッド「足裏快眠法」を編み出し、これまで1万人以上に指導してきた。中でも好評なのが1分でできるクイック・マッサージだ。今枝さんによると、「1~2週間ほど続けると、睡眠の質が良くなったと感じる人が多い」という。

 睡眠改善のためにマッサージするのは、(1)親指、(2)他の指、(3)第二指から第四指の指の付け根-の部分だ。リフレクソロジーでは足の裏に全身を反映する「反射区」があると考え、そこを刺激することで対応する部分の血流が良くなるとしている。親指は「頭部」、指の付け根は「僧帽筋」(背中から首に至る表面の筋肉)の反射区になっているという。

 さらに、デスクワークが多い人にお勧めの(4)「目の反射区」、酒席が多い人は刺激しておきたい(5)「肝臓の反射区」などもある。気になる人は、これらの部分も一緒にマッサージするといいだろう。

睡眠改善のためにマッサージする足つぼの場所
親指は「頭部」、指の付け根は「僧帽筋」(背中から首に至る表面の筋肉)、第二指と第三指の間の付け根は「目」、小指側の骨が出っ張っている部分の下は「肝臓」の反射区。そこを刺激することで対応する部分の血流が良くなるという。
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 足裏のマッサージは手の親指を使い、強めに押すのが基本だ。自分でマッサージすると、なかなか力を入れにくいので、はっきり痛みを感じるくらい強く押してほしい。

 では早速、具体的なやり方を紹介しよう。

1. 頭部の反射区(親指)

 足の親指は頭部の反射区になっている。睡眠改善の上では最も重要な部分だという。

 「頭はストレスの影響が最も出やすい部分。交感神経優位の過緊張状態が続くと、足の親指がガチガチに硬くなっています。ここを刺激することで副交感神経が優位になってリラックスする。中途覚醒も少なくなります」(今枝さん)

 まず、親指の腹だ。片手で足を固定し、親指の根元を強く押す。そのまま残り少ないハミガキのチューブを絞るように、力を入れて指先まで押していく。

 続いて親指の側面。手の親指と人差し指を使い、ペンチで挟むように親指の側面を根元からつかみ、そのまま絞るように指先まで押し上げる。外側よりも内側に力を入れること。

親指の側面は、手の親指と人差し指を使い、ペンチで挟むように親指の側面を根元からつかみ、そのまま絞るように指先まで押し上げる。(写真提供:今枝さん)
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2. 親指以外の指

 親指以外の指は反射区ではないが、ここの血行が良くなると熱が放散され、深部体温(内臓や脳の体温)が下がって眠気をもたらす。眠くなると手足が温かくなるのは決して気のせいではない。逆に冬の夜など、足が冷たくて眠れなかった経験はないだろうか。

 刺激するのは指の側面だ。手の親指と人差し指でそれぞれの指をギュッと挟み、根元から先端に向かってチューブを絞るように押していく。

3. 僧帽筋の反射区

 指の付け根の盛り上がっている部分は肩の僧帽筋の反射区。ストレスによって交感神経が優位な状態が続くと僧帽筋が緊張し、肩こりの原因になる。したがって、「ここを刺激することで肩こりが解消する人も多い」と今枝さん。

 骨と骨の間に親指を強く当て、指先に向かって1㎝ほど絞るように押し上げる。

 以上、3カ所のマッサージが基本だ。毎日寝る前に続けよう。最初のうちは時間がかかるかもしれないが、コツをつかめば片足30秒程度でできるようになる。