4. 触覚:気持ち良いと感じる寝具、寝間着を選ぶ

 快眠を考えたとき、多くの人が見落としがちなのが寝具やパジャマの肌触りだ。掛け布団、敷き布団、毛布、枕カバー、パジャマの材質によって、睡眠の質は大きく変わってくるというからバカにできない。

 シルクは保温性や吸保湿性に優れ、熱伝導率が低いので冬は暖かく、夏は汗をかいてもべたつかない。使い心地と耐久性から考えると、コットンも悪くない。夏ならば麻がさわやか。タオル地も安心感があっていい。

 それぞれに長所があるので、絶対にこれがいいという素材はない。大切なのは使っている本人がリラックスできることなので、自分が気持ちいいと感じる素材を選ぼう。

5. 温熱感覚:布団の中の温度は33±1℃に

 「快眠をもたらす寝床内気候、つまり布団の中の温度と湿度は一年を通じて変わりません」と友野さん。温度は33±1℃、湿度は50±5%だ。布団や空調を調節して、常にこのレベルを維持するように心掛ければいい。

 そのためには夏は冷房、冬は暖房を使う必要がある。目安となる室温は19~26℃。今の季節なら、就寝から1~2時間は暖房をつけて眠るようにしよう。

 暖房を使う場合、乾燥を防ぐために加湿器も併用する。暖かい空気は上に行くので、サーキュレーターで室内の空気を循環させるといいだろう。

 視覚、聴覚、嗅覚、触覚、温熱感覚。それぞれに着目して眠りやすい環境を作ることで、自然と深い睡眠が得られる。睡眠の量(睡眠時間)が変わらなくても、質が良くなれば満足度は高くなるはずだ。

友野なお(ともの なお)さん
睡眠コンサルタント、SEA Trinity代表
友野なお(ともの なお)さん 順天堂大学大学院スポーツ健康科学研究科で睡眠科学を研究し、修士号を取得。エビデンスに基づく行動療法による睡眠改善を1万人以上に指導してきた。北里大学大学院医療系研究科産業精神保健学特別研究生。日本睡眠学会正会員。著書に『やすみかたの教科書』(主婦の友社)、『昼間のパフォーマンスを最大にする 正しい眠り方』(WAVE出版)など。