より効果的な新薬も登場

 そして今年、新たな医薬品が登場した。それがデュタステリド(商品名:ザガーロ)という飲み薬だ。5α還元酵素の阻害剤であることはフィナステリドと同じだが、じつは、5α還元酵素には1型と2型がある。フィナステリドは2型にしか作用しないが、デュタステリドは1型、2型の両方に作用する。

 坪井教授は「デュタステリドはフィナステリドと比較して、強力に男性ホルモンの活性化を阻害する。実際の服用量で効果を比較した試験では、デュタステリドの効果の方が優っていたという結果も出ている」と話す。

 デュタステリドは前立腺肥大症の治療薬としても使われ、副作用の少ない医薬品だということが分かっている。しかし、男性ホルモンの活性化を抑制するため、若い人では精液の量を減少させる可能性がある

 坪井教授は「しばらくはミノキシジルから治療を始めて、次段階でフィナステリド、さらに次の段階でデュタステリドを使うというのが一般的な流れになるだろう」と話している。

シャンプーのし過ぎ、実はダメ

 脱毛の予防には健康的な生活を送る努力も大切だ。ストレスは髪に良くない。精神的・肉体的に余裕のある生活を送ろう。そして、髪の元になるのはたんぱく質。バランスの良い食事を心がけよう。喫煙は、頭皮の血管を収縮させるのでNGだ。

 気を付けなければならないのは、実はシャンプーのし過ぎだ。育毛シャンプーの広告では頭皮の脂が脱毛の原因であるかのような表現をする場合があるが、坪井教授によれば「脂を取りすぎると毛根が小さくなり、毛も細くなりやすい」のだ。

 日本人ほど、毎日風呂に入りシャンプーする国民はいないが、健康な頭皮には適度な脂が必要だ。坪井教授は「運動習慣などにもよるが、2~3日に1回のシャンプーが望ましい。そのほか、頭皮の保湿効果のあるヘアケア製品を使ったり、フケが多いときはフケ用製品を使用するなど頭皮の健康を守ることが大切だ。

[画像のクリックで拡大表示]