不確実性の時代にこそ「適応的パフォーマンス」

 次に、「戦略的パフォーマンス」と「適応的パフォーマンス」について見てみよう。

 パフォーマンスには、「戦略的パフォーマンス」と「適応的パフォーマンス」の2種類がある。戦略的パフォーマンスとは計画を実行する能力で、ほとんどの組織はこちらを重視する。一方、適応的パフォーマンスは、計画外のことをこなす能力で、こちらも等しく重要である。戦略的パフォーマンスと適応的パフォーマンスは反対の性質のもので拮抗するが、そのバランスの取り方を知っているリーダーはかなり少ない。

 ほとんどの組織では、経営指標から査定、報酬にいたる業績管理は、戦略的パフォーマンスを最大にすることを目指している。しかし、戦略的パフォーマンスだけに注目すると、適応的パフォーマンスがおろそかになる。日々変動する業界では、それは命取りになりかねない。

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 この2つのパフォーマンスのバランスをどのように取っていくか。これは、最も難しい問題の1つだ。戦略的パフォーマンスは、組織にとって重要な予測可能性や一貫性をもたらす。一方、適応的パフォーマンスは、質や創造性、イノベーション、問題の解決、学び、(同僚を助けるといった)人間としての責任と自覚をもたらす。

 最も優れた組織であるためには両方が必要だが、問題は、2つが拮抗することだ。楽しさや目的、可能性という直接的動機を感じる一方で、感情的圧力や経済的圧力、惰性という間接的動機が抑えられていれば、高いToMoにより、双方のパフォーマンスのバランスを取ることが容易になる。

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