専門チームがフルタイムで取り組むべき

 ToMoの測り方は、いたってシンプルだ。第1回で話した6つの動機、「楽しさ」「目的」「可能性」「感情的圧力」「経済的圧力」「惰性」について、それぞれの動機に付いている質問に答え、指数を算出する。

図 ToMo(トータル・モチベーション)指数を算出する方法
図 ToMo(トータル・モチベーション)指数を算出する方法
[画像のクリックで拡大表示]

 組織全員の指数がそれぞれはじき出されたら、その結果をチーム・部署・ヒエラルキー・肩書・ジェンダー・年齢別に検討する。どのグループのToMo指数が高いか、低いかを分析することで、その原因が見えてくる。

 次に、メンバー個々のToMo指数を見ることも重要だ。楽しさ、目的、可能性、間接的動機、感情的圧力、経済的圧力、惰性がどのくらいあるかを知ることで、組織の問題が見えてくる。私たちがリサーチした、ある組織では、メンバーらの動機のうち、「目的」が皆無に近かった。仕事に「目的」を感じられないことが、その組織の問題だった。また、「楽しさ」がほとんど見られず、「感情的圧力」が顕著な組織もあった。

 拙著『マッキンゼー流 最高の社風のつくり方』の後半で説明しているが、ToMoに大きな影響を及ぼす要素には、(職務や役割の)設計、リーダーシップ、昇進制度、報酬、パフォーマンス管理、などがある。

 ToMo指数を算出できたら、各動機ごとに、そうした数字になった根本原因は何なのかを突き止め、問題の解決や改善にフォーカスするのが先決だ。

 その際、頭に入れておいてほしいのが、ToMoの高い社風を作り上げ、維持・強化することは、1度限りのプロジェクトではなく、社風チームがそれを専門の任務としてフルタイムで取り組むべき仕事だ、という点だ。

 自社ブランドの確立や強化が一朝一夕にはいかないのと同じように、社風チームも、継続的に直接的動機を高め、自社の社風を強化していかなければならない。
もちろん、直接的動機を高める一方で、間接的動機を抑えなければならない。

次ページ 成果主義では、競う相手がライバル企業ではなく仲間