団塊ジュニア世代

 現在45歳くらいの人たちは、団塊ジュニア世代と呼ばれています。子供のころニュースで日本の好況を見聞きしていたものの、社会に出るころにはすっかりバブルは崩壊していました。「就職氷河期」という言葉が生まれたように、厳しい就職活動を乗り越えて社会に出てきました。そのため、「どんなに頑張っても報われないことがあるんだ」ということを、学生時代から思い知らされた世代でもあります。

 団塊ジュニア世代の苦労は、社会に出てからも続きました。まず同期が少なく社内勢力として弱いこと。さらに就職氷河期がしばらく続いたため後輩も少なかったことです。そのため、やたら人数が多いバブル世代の先輩たちの下で、「いつまでたっても一番若手のまま」という状態に長く置かれることが多かったのです。

ゆとり世代

 現在35歳以下の人たちは、「物心ついてから、ずっと日本の停滞期しか知らない世代」になります。ニュースでは「過去最悪の」「過去最低の」という言葉が繰り返されました。「『過去最大』という言葉が出てきたので、よく聞いてみたら『下げ幅』だった」という笑い話があるくらいです。

 ゆとり教育を受けた、いわゆる「ゆとり世代」はこの中核をなしています。筆者の開発した研修に、具体的な悩みをお互い自由に相談し合う演習があるのですが、この時にゆとり世代の方の多くが「老後のこと」を題材として取り上げます。もっと上の世代の人たちからすると、「そんなに若いうちから老後のことを心配するなんて」と感じることでしょう。でも、物心ついてからずっと悪いニュースばかりに触れていたら、老後に希望がもてずに不安になるのもわかるような気がします。

 ただ、この世代の人たちは「楽しむ」ことをよく実践できていると思います。「オリンピックを楽しみたい」などと言って、実際にのびのび活躍する選手が多くなりました。昔の「頑張れば報われる」という価値観の人たちからすると、「楽しむなんてとんでもない」「歯を食いしばってやるのが当然だ」と感じることでしょう。しかし、先日の冬季オリンピックを見ていても、笑顔を見せながら素晴らしい活躍をする選手が多くなりました。若い方々が、こうしてのびのびと活躍できるようになったのは、大変好ましいことだと思っています。

さとり世代?

 現在20歳以下の人たちを「さとり世代」と呼ぶそうです。ゆとり世代の人たちは「楽しいことには一生懸命に取り組む」という面がありました。学校の先生の話を伺うと、さとり世代はそうしたところが見受けられないとのこと。「火をつけても燃えない」などと言われているそうです。

 彼らは、子供のころから携帯電話があり、インターネット環境が当たり前の中で育ってきました。昔、ゲームは「居間で皆でやるもの」でしたが、十数年前から「自室で独りでやるもの」になりました。こうした中で育つと、ぶつかり合うコミュニケーションなんて、とてもムリですよね。どうしても当たり障りのないコミュニケーションが主流になります。あと数年すると、こうした世代が社会に出てくるわけです。