「対話力」とは、会話を通じて合意を形成する能力のこと。対話では、「話す」「聞く」の両方の力を駆使する必要があります。しかし、ほとんどのビジネスパーソンは話すことにばかり熱心で、聞くことをおろそかにしています。これでは、対話力は向上しません。
こう言うと、「それじゃあ、傾聴すればいいのね」と安易に考える人がいます。でも、それだけでは足りません。傾聴するだけでは、一方的に話を聞かされる状態に陥りやすく、やはり対話にならないのです。
対話に必要なのは、「目的意識をもって、能動的・主導的に話を聞けるようになること」です。本コラムでは、日本および中国で「サポーティブリスニング」という概念の普及に取り組んでいる、コミュニケーション・コンサルタントの辻口寛一氏が、「聞くこと」の重要性とそのコツについて、わかりやすくお話しします。