筆者は認定NPO法人日本紛争予防センターで理事長を務めている。また、その関係会社JCCP Mを3年前に立ち上げ、アフリカや開発途上国に進出する日本企業へのコンサルティングや危機管理を提供している。

 同センターが取り組むのは紛争地での平和構築活動。武力紛争を経験した社会で争いが再び起きないよう、治安を回復し、被害者の自立を支援し、対立してしまった集団間の信頼を醸成する仕事だ。争いが起きる予兆がある地域で、被害の拡大を食い止める紛争予防活動も行っている。現在はアフリカのソマリア、南スーダン、ケニア、および中東地域で活動している。

筆者。ケニアで発生した暴動のため避難民となった子どもたちと

 同センターが行っている平和構築活動は、具体的には次のように整理することができる。

  • 難民や国内避難民に最低限の生活が可能な衣食住を提供する
  • 若者が武装勢力や犯罪集団に取り込まれないよう、職業訓練を実施したり起業を支援したりする
  • 警察が機能していない地域で、争いを調停できる人材を育成する。対立する住民の間で起きる身近な争いの火種を小さいうちに早期解決する仕組みをつくる
  • 紛争や暴力の被害に遭い心に傷を負った大人や子どもたちに心のケアを施す
  • 差別や虐待を受けがちな女性を保護する仕組みをつくる。彼女たちの自立を支援する
  • 対立する集団間の信頼醸成の仕組みを作る

 筆者は元々、武装解除を専門にしていた。紛争が終わった後、兵士や戦闘員から武器を回収し、彼らを一般市民として社会復帰するための職業訓練などを支援する作業だ。ルワンダ、アフガニスタン、シエラレオネ、コートジボワールなどの紛争地でNGO(非政府組織)職員、国連PKO職員、外交官として10年近く活動した。

アフガニスタンで武装解除を行った際、回収した戦車の上で国連職員、現地兵士と