瀬谷ルミ子氏は、アフガニスタンや西アフリカで武装解除に従事した後、現在はケニア、ソマリア、南スーダン、中東地域など様々な紛争地で平和構築に携わっている。支援プロジェクトを設計・運営したり、武装勢力や現地住民と交渉をしたり、その取り組みは多様だ。
 この連載では、こうした経験を、エピソードを踏まえてご紹介していく。取り組んだ環境は「紛争地」という特殊なものだが、プロジェクト管理の手法や交渉術はいずれも「一般のビジネス」に通じるものがある。これから海外でビジネスに取り組もうという皆さんの参考になる事例も数多くある。
 テロの脅威はアフガニスタンやイラクなど特定の国や地域にとどまるものではなくなった。欧州で無差別テロが拡大している。海外で活動するときいかにして安全を保つか、いかに業務を「進めるか、瀬谷氏が現場で培ったスキルを紹介する。