部下との関係性を問い直すしつもん

 製品開発、顧客サービスなど、事業の新たなアイデア、改善策の答えは、常にお客様との間にあります。そして、社内でお客様に最も近い感覚を持っているのは、実際にお客様に接している部下です。リーダーたる人の役割は、部下が自由に発想できるように環境を整え、サポートすることであり、指示命令で将棋の駒のように動かすことではありません。

 特に、現代は、絶対安泰だと思われていた企業が倒産したり、インターネットの普及によって消費行動が激変したりと、予測不能の時代です。企業が生き延びるには、これまでの常識や成功体験にとらわれず、顧客ニーズの変化を敏感にとらえ、商品やサービスに素早く反映させていく、これしかありません。

 生きた答えは、部下が持っています。だからこそ、上司は自分の言うことを聞かせようとプレッシャーをかけることに力を浪費するのではなく、その力を部下のサポートに注ぎ、そこから新しいヒント・アイデアを導き出すことが欠かせません。

 以下の4つのしつもんに答えて、あなた自身の部下に対するスタンスや接し方をいま一度、振り返ってみましょう。

Q あなたにとって、理想の上司とは、どんな人ですか?
Q 部下には、どんな人に育ってほしいですか?
Q 上司としてのあなたの役割は何ですか?
Q 上司として、どんなことを大切にしたいですか?

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