(しつもんマインド1)思い込みを捨てる

 しつもんする側のスタンスは、プラスでもマイナスでもなく、フラットであることが大切です。そのためには思い込みや先入観という「主観」と「事実」とを分けて考えることが欠かせません。

 たとえば「今日は暑い」というのはあなたの主観。一方、「今日の最高気温は35度だった」が事実です。経営者やリーダーはどうしても「社員・組織はこうあるべきだ」という思い込みや先入観が強くなりがちですが、先入観が強すぎると、社員の成長を阻み、組織の調和を乱すことにもなりかねません。

「思い込みを捨てる」マインドを身につけるワーク

あなたがいま、仕事に対して「べきだ」と思っていることを書き出し、本当にそうなのか、反対ではだめなのか、考えてみてください。

(しつもんマインド2)相手を信じる

 部下がミスをした、あるいは、非常に難しい課題に直面し、緊張しているとき。あなたは部下を全面的に信じることができるでしょうか。

 仕事ができる人の中には、人を信じることが苦手な人が少なくありません。部下に「見積もりはこう書け、顧客との交渉はこう切り出せ、おれの言っている通りにやれば間違いない」と手取り足取り指示・命令を出そうとしていないでしょうか。

 人の欠点は見えやすく、誰でも指摘しやすいもの。しかし、欠点を指摘して指導した気になっても、そこから生まれるのは反発や萎縮で、相手の成長は見込めません。

「相手を信じる」マインドを身につけるワーク

いきなり「相手を信じろ」と言われても難しいかもしれません。「もし、自分であれば上司からどんな関わり方をされたいか」を考えてみましょう。

(しつもんマインド3)愛の選択をする

 「今日はパンに何を塗ろうか」「何を着ていこうか」というふうに、私たちは日々、質問と決断を繰り返しています。決断時に大切なのは、何をもとに判断するかという「基準」。その基準には「おそれの選択」と「愛の選択」の二種類があります。

 「おそれの選択」とは、「○○しなければ」といった不安を基準にした選択のこと。プレッシャーがかかっているときほどこの選択をしがちですが、「やらされている感」が強くなり、おそれの選択をする人には自然と愚痴っぽい人が集まってきます。

 一方「愛の選択」は、楽しさや心地よさを基準にした選択のこと。自分はもちろん、関わる相手がどうすれば喜ぶかを基準にして考えます。「そんなのんきな考えはビジネスでは通用しない」と思われるかもしれません。しかし、愛の選択をする人の周りには、温かい輪が生まれ、心地いい人脈が築かれていきます。

「愛の選択をする」マインドを身につけるワーク

「今日の会議は長そうで嫌だな」というのはおそれの選択です。そんな時は「どうすれば、心から楽しめるかな?」と自分にしつもんしてみましょう。

(しつもんマインド4)どんな答えも正解

 相手がどんな答えを返してきても「いいね」と返すのが、しつもん者の必須条件です。

 人は、自分が正解だと思わない答えのことを頭から否定しがちですが、大切なのは、正しい答えを見つけることではなく、ひたすら傾聴することです。相手に答えを考えてもらう中で、さまざまな気づきが生まれます。相手の答えをジャッジしてしまうと、それ以上掘り下げるチャンスを奪ってしまいます。

「どんな答えも正解」マインドを身につけるワーク

 相手の答えを聞いても欠点がどうしても気になる。そんな人は寝る前に「今日、うまくいったことを3つ書く」習慣を実践しましょう。いいところを見つけるのが上手になると、自分とは異なる考え方を受け入れる許容量が大きくなります。

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