人は「勝手に育つ」もの

親だから子どもを育てなければ、という気負いがないのでしょうか。

仲山:ないかもしれません。今回の取材を受けるに当たっても、「子育てについての取材を受けるんだけど」と家族3人で話してきました。息子も一緒に「子育てってさ、なんだろうね」と。

 結論は、「子どもに限らず、人は育てられるものではない。勝手に育つものだから、コントロールしようとしてはいけない。邪魔はしない。それだけ」ということで一致しました。

その議論に息子さんも加わっているというのが興味深いですね。

仲山:ふつうは違うんですか? うちは3人で話すことが多いんです。子どもを親のコピーのように思う人がいるみたいですけれど、うちなんてまったく独自の人格で、「なぜこの2人から、こんなキャラが?」という感じです。

 親子の関係をチームビルディング的に考えると、夫婦2人のチームに“新人”が入ってきたわけです。ただ、その新人は自分のことさえ満足にできない乳児なので、夫婦でなんとかしなければいけない。そこから新しく3人のチームづくりが始まります。

乳幼児期の育児分担はどのようにしていたんですか。

仲山:お互いの強みと弱みを踏まえると、うちの場合は、妻の方が超得意なことばかりだったので、僕はお風呂に入れて、おむつを替えるくらいでした。

 妻は僕より仕事ができて、主婦業もやるからには徹底したいタイプ。洗濯なんか、種類ごとに分けて、1日3回以上やっています。下手に僕が手出しをしないほうがよいということなので、任せ切っています。

となると、子育てにおける仲山さんの役割は。

仲山:「役立たず」じゃないですかね(笑)。あるいは役割で言うと、息子にとっての「きょうだい役」という感じでしょうか。

 僕自身は3人きょうだいで育ったのですけど、ケンカしてもすぐに仲直りする経験って大事だなと思っているので、息子に対しては、「兄」くらいのスタンスでいようかな、と。お互いに遊びたい時にからんで、たまにケンカする関係。

 実際、妻からよく、「兄弟ゲンカやめなさい」と叱られます。そのとき僕は「長男」と呼ばれています(笑)。