ネガティブな経験にこそ価値がある

桜木:死ぬ時に「いい人生だった」と振り返ってくればそれでいい。10歳でメダルを獲るとか、20歳で大金持ちになるとか、通過点はどうでもいい。

 引きこもりや不登校といった世間的にはネガティブとされる経験にこそ、価値があると俺は思っている。

人間はマイナスの局面に立たされるほど深く思考するものだ。社会からの断絶が、他人にはできない発想を生むことだってある。

 俺はむしろ、そういう経験をしてきた人間に魅力を感じる。そもそもネガティブな経験なんて何もない。引きこもりや不登校がネガティブであるとレッテルを貼るから、そう見えるだけなんだ。

改めて、子育てで一番大事なことは?

桜木:子どもを信じ切ることだ。

 しつこいようだが、俺が龍山高校で偏差値30の落ちこぼれたちを東大に行かせることができたのは、「お前たちは東大に行ける」と信じ続けたからだ。「多分行けないだろう。でも行かせたい」程度の気持ちでは、絶対に合格できなかったと断言する。

多くの親が陥っているのは、「自分に自信が持てない」という罠だ。

 自分に自信がないから、「ダメな自分の子どもなのだから、そんなにできるわけない」とわが子を信じ切ることができずにいる。親とは関係がないはずなのに、わが子に勝手に枠をつくってしまっているんだ。

そんな枠、さっさと取っ払ってしまえ。

 わが子の力を心の底から信じ切る。そのために自分自身に自信を持つ。親が自信を持つためにも、諦めずに成長し続けろ!

 歳を取ったって、親になったって、人間はいくらでも成長できる。自分を高めろ! 自分にかまけろ! それが、子どもを伸ばす唯一にして最高の方法だ。

「ドラゴン桜」シリーズ作者の三田紀房氏によるトークイベントを、東京大学の「第69回駒場祭」会場で開催します。

■日時:2018年11月23日(金)14~15時

■場所:東大駒場キャンパス1331教室

■申し込み方法:こちらから

本連載に登場した、気鋭のビジネスリーダーやプロフェッショナルなど10人の子育て論をまとめた『子育て経営学』

 本連載「僕らの子育て」が1冊の本になりました。新しい時代を担う若手経営者たちや、様々な業界のプロフェッショナルたちが、どのように「育児」と向き合っているのか。また子育てと仕事(組織運営や人材育成)との関係は——。

 注目の経営者たち10人へのインタビューを通して、驚きの実態が見えてきた!

◇学校はあえて「公立」。?多様性ある環境で、リーダーシップを学ばせる

◇スマホは3歳から。?失敗も含めて、早くから体験したほうがいい

◇経済の仕組みは「メルカリ」を通してレクチャー

◇単身赴任でも、LINEを使って毎日コミュニケーション

◇スポーツはサッカーとゴルフ。サッカーで友達を増やして、ゴルフで忍耐力を養う

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