妻のつわりで確信したビジネスチャンス

沢木:現状の社会は、「働きたい」という気持ちや能力が十分にあっても、健康状態や子育てや介護との両立が難しくて、キャリアの継続を諦めてしまう人が残念ながら、少なくありません。

 それは個人にとっても社会にとっても不幸なことですし、企業としても適切な投資をしなければいけない欠損です。

 しかし企業側が「なんとか従業員をサポートしたい」と思っても、毎日の食生活に密着したサービスは提供できていませんでした。そのアクションを後押しし、必要性に気づいていなかった企業も巻き込んでいくことが、僕たちの使命だと思っています。

「栄養バランスの取れたおいしいお総菜が手軽に買えるとうれしい」というニーズが確かにあると気づいた背景には、僕たち家族の実体験もありました。

 妻が妊娠中につわりがひどく、食事づくりに苦労した時期があったのです。「1日3食、しっかりつくるのは大変。でも、健康は維持したい」という困りごとを解決したい人はたくさんいるだろうと確信しました。

 同時期に、友人が地方の総菜メーカーに就職し、「無添加で冷蔵1カ月間保存できる技術がある」と聞き、まずは個人向け宅配事業から始め、今に至っています。企業の福利厚生の仕組みを適用すれば、個人の経済的負担がぐっと減ることから、利用者が伸びています。

増資によって、これからさらにサービス強化もするということで、沢木さんもますます多忙になりますね。そんな中、4人の子育てにはどのように関わっているのでしょうか。

沢木:正直に言って、平日に子どもたちと接する時間は朝だけです。僕が会食などで遅くなることも多いですし、妻が生活リズムを大事に守ってくれていて、子どもたちは17時台には夕食を食べ、20時にはもう寝ついているんです。

 僕が帰ってくる頃にはみんな、寝息を立てているので、妻からその日にあった話を聞いたり、子育てに関する相談事を話したりしています。

 平日はほとんど関われない分、週末は子どもたちと一緒にいろんな体験をする時間と決めていて、原則として仕事はしません。僕はもともと、ロードバイクが趣味でアウトドア好きということもあって、最近は家族でキャンプを楽しんでいます。

 ここ1年以内ではまったのですが、既に8回ほど行っています。キャンプは子育てにもすごくいいと感じますね。

キャンプのどんな点が子育てに有効だと思いますか。