英語のスキルも5年後には不要に?

現時点では、どんな機会や環境を与えていますか。例えば、お子さんが通っている保育園はどういう基準で選びましたか。

佐々木:いろいろ見学して、直感で良さそうと思って決めたのは、結果的にインターナショナル系の保育園でした。

 すごく規律がしっかりした雰囲気の園ではなくて、かなりフリーダムな方針の園です。部屋にはなぜかミラーボールがぶら下がっているし、この間は、先生がギターを弾いていました(笑)。保育園で弾く楽器がギターだと、オルガンやラジカセより断然明るくていいと思いましたね。

 インターナショナル系を選んだのは、グローバルな環境で英語に触れさせたいなという気持ちがあったからですが、実はこれも、これから5年後くらいには、あまり重要な差ではなくなると思っています。

 おそらく翻訳や検索技術が急速に発展して、語学を習得しなくても、世界中の人とコミュニケーションできる世の中になっていくと思うので。まぁ、一番は娘が大はしゃぎして楽しそうにしてたから、という理由で選びました。

佐々木さん自身は中学・高校は開成に進んでいますが、小学校も特徴のある学校だったのだとか。

佐々木:台東区の公立小だったんですが、文部科学省の研究実験校のような対象になっていて、教室に壁がなかったり、授業という枠組みがあまりなく、ワークシートを自由に取って、自分で勉強するような取り組みをやっていました。

 僕はたまたま家の目の前にその学校があったから通っていただけですが、テレビで林家三平さんが「下町の学習院」と言ったもんだから、すごいセレブの子が越境入学してきて、賑やかでしたね。

 そんなオープンスタイルの教育の結果がどう評価されたのかは知りませんが、僕にとっては主体的に勉強する姿勢のようなものは、多少身に着いたと思います。

 人に流されずに自分で決める癖、というか。「どうせ人生は限られているんだから、みんながあまりやっていないレアな経験をしよう」と考えるところはあると思います。だから、大学時代の留学先も、みんながこぞって行くような英語圏ではなく、あえてスウェーデンを選んだりしましたしね。

スウェーデンといえば、子育て先進国としても知られています。印象的だった街の風景は記憶にありますか。

佐々木:当時は学生だったので、子育てへの意識もほとんどありませんでした。あ、でも、やっぱり、道行く人がすごく自然にベビーカーを代わって押してあげたりしていて、社会全体が“キッズフレンドリー”な印象はすぐに感じましたね。

 北欧に限らず、それは海外に行くと感じる日本との差です。

 昨年、家族でハワイに行ったのですが、あちらでは割といいレストランでも、すぐに塗り絵を出してきてくれたり、「子ども歓迎ムード」があふれていますよね。「お子様お断り」の高級店が多い日本とは、雲泥の差だなと思いました。このギャップはそろそろ埋めていかないと、日本だけ世界から取り残されちゃうんじゃないか、と思いますね。

(後編に続く)

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