フラダンスで養う「自然な笑顔」

事業で大事にしているスキルと、家庭運営で大事なスキルが一致しているのですね。休日は習い事の送迎を手伝うとのことですが、お子さんはどんな習い事をしていますか。

中桐:娘たち3人がみんな習っていて大好きなのが「フラダンス」です。たまたま家族揃ってハワイが好きなのですが、直接のきっかけは近所のお祭りでフラダンスのステージを観たことです。近所にあるフラスタジオの踊りを観て、「習いに行きたい!」と。長女はもう5年ほど続けているので、だいぶ上手になりましたね。ウクレレも習い始めました。

 ほかに、スイミングやピアノも習っています。3人それぞれクラスの時間帯が違うので、土曜日はピストン送迎で日中が過ぎていきます。中でもフラダンスは、3人ともよく頑張って、イベントステージにも年何回も出演しています。

「小さい頃に何を習わせるか」には親の教育方針が表れると思いますが、フラダンスがいいと思う理由はありますか。

中桐:習わせてみて良かったと思うのは、「笑顔で!」と繰り返し指導されて、笑顔が身についていくことです。フラダンスそのものが、温かい笑顔で踊りますから、習っているうちに自然と笑顔が身につくように思います。

 この自然な笑顔が、社会に出た時に重要だと思っています。特に人に接する仕事では笑顔を絶やさないことが必須条件。当社の採用基準でも重視しているポイントです。これから、人工知能(AI)との置き換えで単純労働が淘汰されていく時代には、ますます人間にしかできないコミュニケーション能力の価値は高まるはず。

 スキル面での専門性は大人になってからでも勉強すれば身につきます。けれど、「自然な笑顔」だけは小さい頃からの積み重ねがないと体得できない。そう思っていたので、ピッタリの習い事を見つけられたと思いますね。

 フラダンスのスタジオには中学生の生徒もいて、普段の生活にはない上下関係を学んでいるのも良さそうです。フラの先生がピリッと厳しめなタイプで、これがまたいいんです。

親とはまた違ったタイプの指導者と関係を築く機会になっている、と。

中桐:はい。会社での育成もそうですが、内部の教育だけでは限界があります。会社のやり方を、社内でしっかり教育するのに加えて、時々、外部講師を招いて研修の機会をつくった方が、新鮮な学びや刺激を受けて、成長サイクルが早まることはよくあります。

 子育ても全く同じだと思います。親しかできない役割が何かを見据えながら、上手に外の力も借りていきたいですね。

(後編に続く)

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