「オトコが育児に参加するのが当たり前」の時代に変わりつつある。旬の経営者や学者、プロフェッショナルたちも、自らの育児方針や育休取得についてパブリックに言及することが増えてきた。優秀なリーダーたちは、我が子にどんな教育を与えようとしているのか。また自身はどう育てられたのか。そしてなぜ、育児について語り始めたのか。
連載7回目に登場するのは、レンタルスペース・貸し会議室のオーナーとユーザーをつなぐ予約サイト「スペースマーケット」の重松大輔社長。ベンチャーキャピタリストとして第一線で働く妻とともに3人の子どもを育てる重松氏。子育てのポイントは「育児のシェア」にあると明かす。どういうことか、話を聞いた。今回はその前編。

1977年千葉県生まれ。早稲田大学法学部卒業後、2000年にNTT東日本に入社。法人営業企画、プロモーション企画を担当した後、創業期のフォトクリエイトに参画。新規事業、広報、採用に従事し、国内外企業と提携を多数推進。2013年に東証マザーズ上場を経験。2014年にスペースマーケットを創業し、レンタルスペース・貸し会議室のオーナーとユーザーをつなぐ予約サイト「スペースマーケット」を立ち上げる。現在、取り扱うスペースは9000以上に上る。2016年、一般社団法人シェアエコノミー協会を設立し、代表理事に就任。取材時、42歳。東京都在住。ベンチャーキャピタリストで1歳下の妻、9歳の長女、5歳の長男、3歳の次男の5人暮らし(取材日/2018年5月16日、インタビュー撮影/鈴木愛子、ほかも同じ)
空きスペースを有効活用して他人に貸し出す予約サイトで利用者を伸ばすスペースマーケットの代表、重松さんが、育児に積極的だと聞きました。パートナーは、iSGSインベストメントワークス取締役で、ベンチャーキャピタリストとして活躍する佐藤真希子氏。いわゆる“パワーカップル”です。お子さんは何人いらっしゃいますか。
重松氏(以下、重松):3人です。上から小学3年生の女の子、保育園年長の男の子、年少の男の子。小学生1人と保育園児2人で、毎日の送迎を回さないといけないので、まだ手のかかる時期です。
保育園の送迎も日課ですか。
重松:はい。妻も忙しくしているので、朝の保育園送りはほぼ毎日、出かける前の子どもたちの支度のサポートも基本的に僕が担当しています。
典型的な流れは、僕が6時半頃に起床して、45分に子どもたちも起きてくる。それから朝ご飯を食べさせて、着替えや準備を手伝う。長女は私立の小学校に通っているので、少し早めの7時10分頃に妻と一緒に出かけていきます。
その後、僕が下の2人を連れて保育園へ。特に月曜の朝は着替えなどの荷物が多くて大変です。自宅からオフィスまでは徒歩20分ほどの距離なので、電動ママチャリでそのまま出勤することも多いですね。ママチャリ出勤中の姿を知り合いに見られて、写真撮られたりしています(笑)。
かなりしっかり“朝担当”をしているのですね。朝食も重松さんが用意しているのでしょうか。
重松:大体、そうですね。簡単でパッと出せるもので、作り置きも活用して。「朝からカレー」もよくある風景です。保育園に持っていく着替えや連絡帳などの準備も、できるだけ効率的にやっています。複数あると便利なものもあらかじめ買っておくなどして、パッと用意できるようにしています。
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