課長は「プレーイングマネジャー」だ

大竹:ありがとうございます。それでは、いつものようにお悩み相談を始めましょう。

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 「いつも楽しく拝見しています」と書いてくださっている、女性からです。最近、こういうふうに最初に書いてくださる方が増えているんです。

 今回の方は転職して3年目。課長に昇進したものの、現場から離れて仕事がつまらない、という悩みですね。「会社からの期待や管理職としての責務はあれど、転職すべきではないか」と悩んでいます。

上田:まず前提として、彼女は自分が望んでいた仕事に就いたわけよね。

大竹:そうですね。

上田:それで、それなりの仕事をして評価されたから、入社3年目で4人の部下を持つ課長になった。すごく仕事ができる人なんだろうね。

大竹:会社から期待されているんでしょう。

上田:だけど、管理職になって今までの自分の仕事と違うと思っているわけだね。4人の部下の育成やフォローに追われていて、自分がやりたかった仕事ができなくなり、つまらないと。

 だけどね、課長になったら部下を見るということは当然、必要であるけれども、それだけがあなたの仕事ではないよ。むしろ、あなたは「プレーイングマネジャー」だと考えてください。プレーヤーであり、マネジャーなんです。まだ若いし、管理職と言っても、まだ課長ですから。

 これはあなたが培ってきた地域密着の仕事は、課長になったから自分でやらなくていいということじゃないよ。むしろ、自分が率先してやりながら、その仕事ぶりを部下に見せることで育成していくという考え方だってある。

 きっと会社も、現場の仕事はやらないで部下の育成とフォローだけをやってくれとは思っていませんよ。

大竹:「ここ半年、部下の育成やフォローに追われ」と書いています。きっと、マネジメントの仕事が初めてで、おそらく慣れていないせいもあるのではないでしょうか。

上田:課長の仕事というのは部下の育成とフォローだけじゃなくて、やはり業績を上げていくことです。そう考えれば、自らも現場に入っていかなきゃいけない。

 「いや、そんなの両方やる時間はない」と言われるかもしれないね。であれば、どちらの仕事を削るのかということですが、結局、部下は手取り足取り毎日フォロー、育成なんかしなくたって育っていくんですよ。ある程度のことをやればね。

 それは、例えば課の会議をちゃんと開いて、課の指針、方針、戦略を決めて、それで時々、慣れてない若い部下には同行してあげるなど、いろいろやり方はあるよね。だけど、毎日そんなことをやる必要はないんだから。

 きっと、少し思い込みが強すぎるところがあるのかな。自分は管理職になったんだから、部下のフォローと育成をしっかりやらなければいけないと、気負っているんですよ。

 「管理職だから」と気負うことなく、現場にももっと出てみてください。きっと、チームはうまく動き始めますよ。

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