悩みを抱えたままでは、仕事もうまくいかなくなる

大竹:4年間、時短で働くことができていたということですからね。

上田:遠い職場から4年、時短で働きながら通っていたわけだよね。彼女はどうも仕事ができるみたいだから、会社からフルタイムでやってくれないかという話になっているんじゃないのかな。だとしたら、「私は今の時間帯でやるのが精いっぱいでございます」と伝えれば、辞めてくれとは言わないと思う。

 彼女はこの会社にとっては必要とされている人間のはずだよ、文面からするとね。それでも、「うちは全部フルタイムです」と会社に言われてしまったら、それでは労働条件が合いませんということで、次を考えるしかないよね。

 会社と交渉してやはり会社を辞めざるを得ないということになったら、すぐに転職、と考えがちだけど、逆に今住んでいる家から会社のもう少し近くに引っ越すことを検討してみてはどうかな。今の自宅の近くで新しい職場を見つけるのは難しいかもしれないと思うよね。もし、見つかればそれで結構だけども、今の仕事にやりがいがあって、辞めたくないのであれば、少しでも会社の近くに引っ越すことを考えてみてもいいのではないか。

 ご主人も働いているだろうから、ご主人との話し合いもしなきゃいけないよね。ご主人も納得してくれるなら、転居も考えてもいい。住宅ローンが残っていても、賃貸に出すという選択肢もある。

大竹:なるほど。まずは、物事の優先順位を明確にして、順序を追って行動をしてみるということが大事なのですね。

上田:子供がいたとしても、学校も何とかなるんじゃないのかな。埼玉県から秋田県に行くという話じゃないんだからね。

大竹:旦那さんとの話し合いがうまくいかず、引っ越しができないという場合はどうしましょう。

上田:そうしたら、仕方がないから自宅の近くで新たな職場を探すしかないね。それもダメだったら、まず辞める前に有給休暇をいっぱい使って、しばしリフレッシュタイムだ。

大竹:ちょっと休むと。

上田:そう。休んで、ちょっとゆっくり考えてみましょう。もう一度、自分の人生で何を優先すべきなのか、ゆっくり考えて、旦那さんとよく相談してみて下さい。

大竹:そもそも、こういう話はなかなか、会社に相談しにくいということもあるのではないでしょうか。

上田:そうかもしれない。だけど、逆にそういう悩みをずっと抑えたままでは、仕事だってうまくいかなくなる。だから、そういったことは、会社としても、はっきり言ってもらった方がいいと思う。悩みは抱え込まないでください。

 彼女は、今の職場は働きがいがあると言っているくらいだから、きっと仕事がよくできるんでしょう。自分の仕事に前向きに取り組んでいる人は、仕事がよくできるものなんですよ。だから、彼女は会社としても絶対に必要なはずですから。

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