ユニー・ファミマHD相談役、上田準二さんの「お悩み相談」。今回は職場環境の改善を提案している総務部員から。取り組みがなかなか現場に理解されず悩んでいます。上田さんは、自ら“総務担当”として手がけた改革の経験を踏まえて打開策を指南します。
※10月23日に開催した「上田さんのリアル相談室」でのライブ相談の模様を再録しています。
30代、メーカーの総務・法務で、次期管理職候づくりを部署全体のミッションに掲げたのですが、部課の方が何も考えようとしてくれません。
上司と相談し、上司にも共感してもらってある意味二人三脚でやっているのですが、例えばオフィス環境を良くしようと提案しても、社内からは拒絶反応が出るばかりです。会社に大きな不満があるというわけでもないようですが、その一方で必要な仕事もしていないように見えます。どうしたら、このような従業員のマインドを変えられるでしょうか。
(35歳 男性 会社員)

大竹剛(日経ビジネス 編集):今度の相談は35歳、男性、会社員の方から。
いわゆる「働き方改革」「オフィス環境の改善」を推進する立場にいるようです。なかなか周りがついてきてくれないと悩んでいます。オフィスを効率的にしよう、いいオフィスにしようと提案するけれども、なぜか現場はついてこない。
上田さんにはこのような経験をしたことはありますか。
上田準二(ユニー・ファミリーマートホールディングス相談役):そうですね。こういう仕事をしている部署としては、全社的に皆が納得してくれる、賛成してくれるなんていうことはあり得ないと考えた方がいいですよ。
大竹:あり得ませんか。
上田:ええ。多くの人が抵抗するものですよ。今までと違うことをやろうとしているわけですから。
まあ私もね、伊藤忠商事時代のある時、営業から業務本部というところに異動になったんです。この部署は、いわば社長直轄の参謀本部みたいなところなんです。
大竹:一般的には、経営企画のような部署でしょうか。
上田:そんなイメージです。
大竹:各部署から優秀な人がかき集められているような部署ですね。
上田:まあ、僕が優秀だったか知らないけど。そこへ食料部門の担当として異動したんです。そこでは、各営業部門はもちろん管理部門も担当させられるんですよ。僕の場合は食料部門から行きましたので、食料部門担当兼総務・人事部担当業務部員になりました。
大竹:総務ですか。この相談者と同じ立場ですね。
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