「クレーマー」の動機は「片想い」と一緒だ

上田:批判したり、やっつけたりしたいという衝動は、好きで好きでしょうがないという想いと、表裏一体なんです。そのブロガーがコメントに返事をしてくれないから、今度は嫌がらせをしようというわけでしょう。ようするに、好きなんですよ、そのブロガーが。

大竹:まるで恋愛の片思いだ。

上田:そう。多くの場合、嫌いだということは、好きの裏返しなんだよね。「嫌よ嫌よも好きのうち」とよく言うじゃない。好きなのよ。本当に嫌いだったら、コメントも接触もしたくない。

大竹:そうですね。

上田:だから、彼女には、「あなたは人に興味があって好きになりやすいタイプです」と、まずお伝えしたい。その自己認識を持つべきだね。好きになりやすいことは、決して悪いことではない。だけど、その方向性があなた自身の精神をマイナスにしてしまっている。もっとそういった気持ちを、プラス思考に変えてみましょう。例えば、もっと恋をしてみたらどうですか。

大竹:恋ですか?

上田:うん。

大竹:この相談者は、恋をしていないのでしょうか。

上田:おそらく、こういう状況に陥るのは、恋する相手がいないからではないでしょうか。もし、仮に夫がいたとしたら、もっと夫に興味を持って、夫を愛して下さい。独身だったら、もっと世の中に出て、ネット社会じゃなくて、実社会の中で人を好きになってください。

 恋をするんですよ。好きになりやすい性格は、そっちに方向でプラスのエネルギーに変えましょう。今あなたがやっていることは、あなた自身にとって、何もプラスにつながっていきません。

大竹:ブロガーに投函しようと思った手紙も、一面ではラブレターみたいなものなんでしょうね。

上田:その恋文も、今日をもって終わりにしましょう。書き溜めた恋文は燃やしてみましょう。そこで気持ちを、今日から切り替えてください。

 あなたは、本当に人が好きなんですよ。ただ、好きになる方向性がちょっと間違っている。手紙を何枚も書くほど好きなんだから、それに火をつけてばっと燃やせば、スッキリしますよ。あなたのそういったマイナスの気持ちが、ぱっと消えるはずです。

大竹:好きになりやすいという性格が、間違った方向に向かってしまうのはなぜでしょうか。結婚していたら夫との関係がぎくしゃくしているとか、独身なら恋人がいないとか、好きな人がいても振り向いてくれないとか、そういうストレスがブロガーに向かってしまっているのでしょうか。

上田:そうかもしれないね。好きな人がいるのに、振り向いてくれないということがあるのかもしれない。だから、いきおいこのブロガーにぐっと突っ込んでいってしまう。

大竹:コンプラ担当というのは、なかなかストレスがたまる仕事かもしれません。営業などから見れば、細かいことまで指摘されて仕事がはかどらないとか、そういう不満の声はよく耳にします。

上田:それもあると思うね。だけど結局、自分でコンプラ違反を起こすところまでいっちゃっていると自覚しているわけだから、それは非常によろしくない。