定年まで居たいのならコミュニケーションを

上田:まず、この方は今52歳で、定年までしがみつこうと意思決定をしているので、まずは職場の中で自分が楽しく仕事ができるように努めてやってみましょうと言いたい。報復のようなことをしたいと考えていては、楽しくないんじゃないかな。

 楽しく仕事をするためには、まず、理事たちとのコミュニケーションを今までより密に取ること。相手のことが好きだろうが嫌いだろうが、まずはコミュニケーションです。

1946年秋田県生まれ。山形大学を卒業後、70年に伊藤忠商事に入社。畜産部長や関連会社プリマハム取締役を経て、99年に食料部門長補佐兼CVS事業部長に。2000年5月にファミリーマートに移り、2002年に代表取締役社長に就任。2013年に代表取締役会長となり、ユニーグループとの経営統合を主導。2016年9月、新しく設立したユニー・ファミリーマートホールディングスの代表取締役社長に就任。2017年3月から同社取締役相談役。同年5月に取締役を退任。趣味は麻雀、料理、釣り、ゴルフ、読書など。料理の腕前はプロ顔負け。(写真:的野弘路)

 例えば今回、非常勤の方を期限が来たからと辞めさせたと言っていますが、これは事前に理事長や理事たちに、「期限が来ました。法令通り辞めていただく必要があります」とあなたはちゃんと説明しましたか。やはり、誰であっても仕事を辞めてもらうということは、担当者の一個人で決めることではなく、組織全体でそれを承認することが必要でしょう。やめてもらう人がだれであっても、その人の人生にとっては大きな問題なのですから。そのためのコミュニケーションが必要だったのではないですか。

 これからも、同じようなことがたくさん出てくるでしょうから、理事長や理事と、口頭あるいは書面でコミュニケーションをとる努力をしてください。そうすると、これまでの関係とは変わってくるでしょう。

 

 そのうえで、定年までしがみついていてください。

大竹:確かに。今の職場にしがみつこうと決めているのに、自分からしがみつきづらくするのは得策とは言えません。

上田:そのような仕事のやり方を反復・継続していくことで、この人はきっちりと仕事ができる人だという評価を得て、降格ではなく今度は昇格ということもあり得るんじゃないかな。別にお望みではないかもしれませんが(笑)。

 たった10人の小さな事務所でしょう。だから、ちゃんとそういったコミュニケーションをとる、話し合いをすることは、大組織以上に欠かせませんよ。小さい事務所なんですから、報告・連絡はすぐにできますよね。まあ、10人の組織の中で昇格・降格って騒ぐほどでもないような気がしますが。

 

大竹:小さい組織だからこそ、「俺は聞いてない」みたいなことが結構あるのかもしれないですね。

上田:地方の団体職って言っているね。きっと、これまではアットホームな雰囲気でやってきたんじゃないかな。みんなでお茶菓子を食べたり、昼飯を食べに行ったり。辞めさせた非常勤で雇っていた方も、誰かの縁故で働いていたとか、そういうこともあるのかもしれない。だからこそ、勝手に辞めさせたことに反発が起きたとかね。