ユニー・ファミマHD相談役、上田準二さんの「お悩み相談」。今回は、入社3年目で会社と現場の意識の乖離に悩む男性から。業務フローの見直しをトップダウンで指示され、仕事が増えて悩んでいます。上田さんは「そんなことはよくある」と喝を入れる。
現在、大手旅行会社で店頭営業として働いています。3月で入社から丸2年が経ち、4月から3年目という時期で、会社本体の進む方向性と現場との意識の乖離に疑問を抱いています。
会社としては4月から大々的に様々な業務フローを見直し、また新しいことを導入しようとしています。ですが、それらのほとんどは、現場の業務を増やすようなことばかりです。業務を増やすにもかかわらず、残業は厳禁、現状でもいっぱいいっぱいのところに新しい業務が増え、既存の業務が疎かになりかねません。
店頭営業ですので、現場は女性の方がメーンです。ですが、会社本体の重役は、店頭営業の経験がない男性陣がかなりの割合を占めます。店長(男性)は結局、会社の決めたことなのでそれに従う、ということで粛々と準備を進めていますが、店長でさえも少し本体と現場で意識の差があると思っているようです。
まもなく3年目という社員に何ができるでしょうか? 自分はこの会社が好きで入社したので、もっと社員が働きやすく、顧客に選ばれ続ける会社にしたいと今でも思っています。
ですが、このような会社運営が続くのであれば、もっと成長できるところに行こうかという選択肢も考えているのも事実です。何かアドバイスはありませんでしょうか。よろしくお願いします。
(24歳 男性 会社員)

上田準二(ユニー・ファミリーマートホールディングス相談役):今回は久しぶりに男性からの相談だね。
大竹剛(日経ビジネス 編集):はい、男性ですが、職場には女性がかなり多いようです。旅行会社の店頭営業だそうです。
上田:ただ、今回は女性との関係についての悩みじゃないね。最近、恋の悩みの相談が少なくて、ちょっとさびしいかな。
大竹:仕事の悩みが多いので、恋の悩みをしたくても、しにくい雰囲気が出てきているのかもしれませんね。
上田:だとしたら、気にせず恋の悩みも家族の悩みも、投稿してほしいね。「恋はするほど 艶がでる」(「恋は神代の昔から」 作詞:星野哲郎 作曲:市川昭介)って言いますから。
大竹:とはいえ上田さん、みんな仕事ですごく悩んでいるんです。
上田:そのようだね。僕に相談することで少しでも気持ちが軽くなって、仕事に前向きになってくれるんだったら、こんなにうれしいことはないね。
大竹:今回、相談してくれているのは、入社3年目で会社と現場の意識のギャップに悩んでいるという方です。
上田:3年目ね。だいたい、入社3年目というのは、いろいろと節目になるころなんですよ。会社のことが少し分かってきて、業務もだいぶマスターしてきた。いよいよ戦力として、会社から期待されるようになるころだから。
一方、そうなってくると、自分も会社についていろいろな疑問が湧いてくるものなんだ。今回の相談も、業務を分かってきたからこそ、会社がやろうとしていることに疑問が出てきているんだよね。特に、トップダウンで下りてくる業務改革には、そういう疑問が湧きやすいものですよ。
大竹:上田さんにも経験がある?
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