子供が嫌いな料理でもいい。週末、男は台所に立て

大竹:台所の趣味というと、男の料理。上田さんの得意分野ですね。

上田:奥さんや子供に、あなたの料理を食べさせてあげなさい。僕のうちでは、子供はもう、毎週末、苦痛だったみたいだけどな。土曜日とか休みの日になると、親父が台所に立ちはじめて、子供が嫌いなおかずを作るから。だけど、うちの女房の偉いところは、「あれ、食べなかったら叩くよ」と、子供に無理矢理食べさせていたことだ(笑)。

大竹:子供が嫌がるというのは、どんな料理を作っていたんですか。

上田:ニンニクをがーっとたくさん入れたり、辛いピーマンや唐辛子をちゃーっと入れたり。味噌汁もとにかく具だくさんで、だばーっとジャガイモ、肉、こんにゃくやらを入れるわけ。

大竹:土日のたびに。

上田:子供らは絶対嫌だと言いながら食べていたけど、今、うちの子供らは自分たちが嫌々食べていた料理を自分の子供たちに作っているよ。孫たちが嫌がっているかは、よう分からんけど。だけど、子供は嫌だと言っても、そこで奥さんや子供と食卓を囲んで、会話が成り立つじゃない。それが大切なんですよ。

大竹:料理を囲めば、自然と会話が生まれるというわけですか。

上田:だって「子供と遊ばなきゃ」「公園に連れて行かなきゃ」という思いで子供を世話しても、やらされ感しか感じないでしょう。そういう気持ちは、子供にも伝わるものですよ。やらされ感では、絶対にいかん。自分が好きでやっているというふうに思わないと。

 そのためにも、料理を覚えなさい。そうすると家事や、子供との付き合い方が、そこから変わってきますから。どうせ、毎週末、家族と食事をする時間はあるわけだから、その時間に自分の料理で家族を楽しませることができたら、すばらしいじゃない。

 それと家族旅行は、子供と一緒にしなきゃ。僕はもう、平日はほとんど家に戻らないような生活をしていたけれども、やっぱり月1回は女房、子供を連れてどこかに旅行をしていましたよ。疲れていても、眠くても、旅行に行きました。

大竹:旅行というのは、遠出もしていたんですか。

上田:いいえ。月1回はどこかへ行きましたが、必ずしも遠出ではなく、おにぎりを持って近場の運動場に子供と女房を連れて行くとか、そういうのも含みます。

大竹:近場でもいいんですね。

上田:うん。何カ月に1回は遠出をしたり、遊園地に行ったりしましたが、近場でも一緒に行けばいいんですよ。それも後から聞けば、子供たちは嫌がっていたと。親父が休みの日になると、どこどこに行くと言っていちいち指図するから、嫌だったと言うんですよ。しかも、行った先では、そっち行くな、こっち行け、あそこを2周してこい、だとか命令されたり、自転車で追っ掛けてきたりだとかね。

大竹:そういう旅行には、子供が何歳ぐらいまで家族で行っていましたか。

上田:小学生の時までですね。中学生になったら、もう勝手に遊びに行きますから。

 奥さんから、子供の面倒を見てくれと言われるのは、だいたい小学生までですよ。お父さんが遊んでくれないとか、不満を言われるのは。小学生までと言ったら、そんな長い間ではないよね。あっという間ですよ。その間くらい、週末は家族と過ごしましょう。子供が小学生であれば、近場でも満足します。そして、まず第一に、奥さんとのコミュニケーションを大切にしましょう。それが子供に影響するから。