はじめまして、上田さんの相談記事が大好きで、毎回欠かさず拝見しています。私はシステムエンジニアで、今年からフリーランスに転向しました。客先に常駐して働いています。しかし最近になり、メラメラ燃えていた向上心が小さくなってしまい悩んでいます。
短期大学を卒業して、未経験で中小IT企業に入社しました。私は昔から人に認められたい欲求が強く、同世代に負けたくない一心でがむしゃらに働いてきました。そのため20代半ばで管理職を任されたり(私以外はみんな40代男性でした)、エンジニアと並行してやった営業では社内でトップになったりと、常に結果を残せるように意識してきました。
結婚を機に7年弱勤めた会社を退職、県外に引っ越して別の中小企業に転職しました。管理職補佐、人事採用、営業まで任せてもらえるようになりましたが、裁量が無いことで働きづらくなり、新しい土地で人脈ができたこともあって1年で退職して、フリーランスになりました。
フリーランスになる時、「あなたなら絶対成功するよ」とたくさんの人に言われました。生意気ですが、たくさん稼いでキャリアアップするぞ!と燃えていました。しかしその気持ちが続いたのも3カ月。仕事量は減ったにもかかわらず、収入は倍近くになりましたが、努力しようという熱意は、今はありません。それでもお客さまは、「あなたが居たいと思う限りはずっと契約を続けます」と言ってくださいます。本当はもっともっと飛躍したかったはずなのに、現状に満足してしまっている自分がいて、本当に嫌です。このままだと10年後も、今の自分と変わらないんだろうなと怖くなります。
上田さん、喝を入れてください。
29歳 女性(自営業者)
大竹剛(日経ビジネス 編集):今回は、初めてフリーランスの方からのお悩みが届きました。29歳の女性です。システムエンジニアとしてバリバリ働いてきて、周囲にも認められて独立。収入は2倍になったということは、仕事は大成功しているんですね。
ただ、本人は当初のメラメラと燃える向上心をなぜか失ってしまっています。そんな自分が「本当に嫌だ」と、将来の自分の姿も想像できるようで怖いとのこと。喝を入れてほしいそうです。
なんだか、すごい女性ですね。

上田準二(ユニー・ファミリーマートホールディングス相談役):ねえ。県外に移りましたって、どこへ行ったんだろうね。
大竹:そこまではちょっと確認できていません。地方出身の上田さんとしては、気になりますよね。
上田:もちろん気になるよ。この気持は東京者には分かるまい(東京者は、恋愛も仕事も刹那的だ)。相談の文面からは良く分からないけれど、都会じゃないんだろうな。ニュアンス的には。
大竹:若くして男性を押しのけて管理職になって、フリーになっても仕事がうまくいっているということは、仕事の実力だけじゃなくて、人間関係なんかも非常にうまくやっている方なんだろうと想像しますけれども。
上田:そうですね、大竹様。
大竹:茶化さないでください!
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