上田さんの相談のおかげで人生が変わった

大竹:1年ほど前に相談に乗った男性からの感謝のメッセージです。以下、引用しますね。
“2017年6月7日(水)に「上司に無視されたあなた、腐るのはまだ早い」で相談を取り上げていただいた者です。その節は本当にありがとうございました。相談を取り上げていただいたのち、仕事にも全力を尽くしながら、社内の風通しを良くする活動も並行して行っていました。”
“危機感を共有できる数人の若手と社内ネットワークを築き、会長/社長を含め多くの役員とも面談することもできました。一部で批判を浴びることもありましたが、上田さん/大竹さんに回答いただいた記事を励みに、大変なときは何度もこの記事を読み返しながらがんばることができました。”
“この記事が間違いなく私の原動力になりました。心より御礼申し上げます。相談ではなく、今回は顛末のご報告です。”
“実は今年3月、会社を若手の力で変えられるかもしれないという展望が開けてきたと思えた矢先、営業現場への異動を申し渡されました。決して悪い話ではなく、成績を上げている支店で重要なお客様を任せていただけるということでしたが、組織開発に関わる部署へ異動したいという私の希望とは、結果として異なるものでした。”
部門長からは、「お前のやりたいことはよくわかった。でも、お前には仕事の実績が足りない。営業で、お前のやり方で、誰も文句の言えない数字をつくってこい」との言葉までいただきました。しかし、33歳という年齢に加え、本社へ戻ってこられる保証はないため、悩んだ末、転職を決意しました。退職を先に決めてからの転職活動は精神的に大きな負担でしたが、なんとか転職先も決まり、今月から新しい職場で働き始めています。
“現在勤務する会社は前の会社の100分の1にも満たない規模ですが、幅広い仕事を任せていただけるため、勉強しながら楽しく仕事ができています。部下はおりませんが、肩書もいただくことができました。前の会社も、営業現場に人員(特に30代中盤)が足りていない状況があったので、組織としては仕方のない判断だったのかなと思っています。また、前職でできなかったことは、会社が変わっても私の課題として残り続けるので、これからも油断せず、仕事に真摯に取り組んでいきたいと思います。”
“結果として会社を変えることはできませんでしたが、相談を取り上げていただけたことで、「声を上げれば届くこともあるのだ」と勇気をいただきました。本当に、ありがとうございました。ご報告まで、お送り致します。”
上田:ああ、覚えているよ。「今与えられた場所で自分の花を咲かせろ。一方で提言もし続けろ。そうすれば、きっとあなたは、いずれこの会社の幹部になることでしょう」とアドバイスしたんだっけ。
そうか。結局、転職することになったのか。でも、もう今のあなたなら転職先でもきっと、うまくいくと思う。しっかりと自分の仕事で花を咲かせつつ、周囲を巻き込むことも学んだんだから。今の会社の規模なんて関係ないよ。あなたが、これからその会社を大きくしていくんです。
大竹:「『声を上げれば届くこともあるのだ』と勇気をいただきました」という言葉は、私にとっても本当に嬉しいです。上田さんの相談コラムも、しっかりとしたジャーナリズムとして世の中に役立っているという証ですね。
上田:そんな大げさに言わないでくれよ。僕も相談する人も、身構えてしまうではないか。
大竹:すみません。ちょうど、「Raise a voice(声を上げよう)」をキャッチフレーズに、新たなプロジェクトを立ち上げたばかりでしたので、つい……。
上田:それはそうと、今回の相談は恋の話だよね。
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