たとえ置かれた環境が悪くても「利他」を忘れるな

大竹:周囲が定時退社をする彼女のことを理解してあげるというのは、難しいのでしょうか。多様性を認め合うというのが理想だと思いますが……。

上田:もちろん、そうあるべきですよ。逆にこの100時間残業しているチームの誰かから、「咳喘息を理由に定時退社をする後輩を見ているとイライラする」といった悩み相談が来たら、「利他の心を持て」とアドバイスするよ。

 だけど逆に、この彼女の方も、残業しているチームのことを気遣う「利他の心」があってもいいのではないかという話なんだ。

大竹:どんな状況に置かれても、天動説のような立場で物事を考えてはダメだと。

上田:そう。それをしている限り、あなたから周りを見る目と、周りがあなたを見る目のギャップは一向に埋まらないよ。

 かといって、あなたは体調ことも考えないといけないから、新たな仕事を探すことも選択肢としてはある。ただし、その時には、既に2度、会社で嫌な思いをしているのだから、3つ目の会社はそれまで抱えていた問題点をしっかりクリアできる会社なのか、十分調べた上で決めること。

大竹:転職するならですね。

上田:ええ、転職するなら。そして、そういう会社が見つかるまでの間は、やはり自分のできる範囲でチームにしっかり貢献をすること。衣類の倉庫という業務だって、その会社にとっては必要な仕事です。そのような仕事があって、ビジネスというのは完結しているものです。あなたの仕事も会社全体のビジネスに直結しているということを意識して、きっちりやりとげてください。

 従って、あなたのやるべきは、この会社でまだキャリアなりスキルなりを磨くつもりでいるのであれば、日々笑顔。常に笑顔。ニコニコして対応することです。そうすると周りにとっても、必ずいい風が吹き始め、それによってあなたも認められますよ。

 笑顔でやっていれば、職場の雰囲気も良くなるでしょうから、定時退社をしても周りのチームが、彼女はそういう持病を持っているから大変なんだと理解してくれるでしょう。物事をネガティブに考えている様子が顔に出ないように、笑顔で頑張ってみてください。

■訂正履歴
本文中で「天動説」と「地動説」の位置付けが逆になっていました。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2018/6/20 9:30]

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12/15ウェビナー開催、「外食を救うのは誰か」第1回――すかいらーく創業者の横川氏が登壇

 新型コロナウイルスの感染拡大から3年目となり、外食店に客足が戻りつつあります。一方、大手チェーンが相次ぎ店舗閉鎖を決定するなど、外食産業の苦境に終わりは見えません。どうすれば活気を取り戻せるのか、幅広い取材を通じて課題を解剖したのが、書籍『外食を救うのは誰か』です。
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■日程:12月15日(木)19:00~20:00(予定)
■テーマ:「安売りが外食苦境の根源だ」ファミレスをつくった男が激白
■講師:横川竟氏(すかいらーく創業者、高倉町珈琲会長)、神山泉氏(外食経営雑誌『フードビズ』主幹)
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