釣りが無理ならスーパーで大きめの刺身用アジを買え

大竹:ところで、初心者でも魚を上手くさばくコツを教えてください。

上田:いいですよ。コツはね、素人は身が大事だからと思って、骨ギリギリに包丁を入れようとするでしょう。それで、包丁を前後にギコギコやるじゃない。あれはダメ。身もボロボロになるし、そもそも、骨ギリギリにやろうとしたってキリがない。

 だから、細かいことはあまり気にせず、大きくスーッと包丁を入れる。それで、あとは骨に身が付いている骨を出刃でバンバンと切って、それで大鍋に入れて吸い物の出汁にしてしまう。ブイヨンどころじゃない、いい出汁が出るよ。それに、好きな味噌を入れるのもいい。僕はだいたい、醤油とミリンで吸い物にしちゃうけどね。これに豚肉を入れてもいいし、鶏肉を入れてもいいし、豆腐を入れていい。

大竹:なるほどね。私はだいたいやるのは渓流釣りで、釣る魚はイワナやヤマメで小さく、そもそもあまり三枚には下ろさないのですが、上田さんが想定しているのは、海で釣れる魚、特に船釣りですよね。船釣りも結構、初心者にはハードルが高いのではないですか。

上田:海釣りって言ったって、浜で釣ろうとしても、なかなか釣れないでしょう。渓流釣りはなおさらだよ。腕もいるしね。むしろ、船釣りの方がハードルは低い。

 唯一、ハードルがあるとすれば、船釣りは1人ではなかなか行きづらいということだね。でも、意外と釣りが趣味という人は周りにいるものですよ。周りに声を掛けてみれば。

 だから、周りにいる釣り好きに、ちょっと教えてくれと頼んでみるといいよ。だいたい、釣り人というのは、教えてくれと言ったら、喜んで答えるものだから。教えたくてしょうがない人間が多い。

大竹:そうですね。分かります。私の周りにも、そういう人がたくさんいます。ただ、万が一にも、周囲にそういう釣り好きがいないような場合はどうしたらいいですか。

上田:近くの知り合いに釣り好きがいないのであれば、まずスーパーに行って、変わった魚、アジだとかイワシだとか、いつでも焼いたりすれば食べられる魚じゃなくて、ちょっと大型の、もしくは中型の魚を、1本丸ごと買ってみるんですね。

大竹:例えば、中型ならどんな魚ですか。

上田:いきなりブリを買ったら奥さんにびっくりされるだろうから、ハマチやイナダぐらいはどうかね。大き過ぎるかな?

大竹:流石にブリを買う人はいないと思いますよ。ハマチやイナダなら小さいものなら30cmほどのものもあるでしょうから、いいかもしれませんね。でも、これまで魚をさばいたことがない人が家に買って変えると、奥さんはそれでも驚くでしょう。

上田:そうだね。そうなると、奥さんが喜ぶのは、おそらく刺し身用と書いてあるアジでしょう。ポイントは、刺し身用であること。これをさばいて刺し身にして奥さんに食べさせたら、まず奥さんは喜ぶと思うよ。

大竹:では、まずYouTubeか何かでアジの3枚の下ろし方を探して。

上田:全部出ていますよ。刺し身だけではなくて、アジの「なめろう」とか「たたき」なんかを作ってもいいね。まず、アジで練習しよう。いかがでしょうか。スーパーに行って、刺身用、しかも、大きめのアジを買う。小さいアジじゃなくて大きめね。

 奥さんは、絶対に喜んでくれますよ。その喜び方が僕の女房のように夫をはめるためのものだったとしても、喜んでいる姿を見ればやる気にもなるし、続けられる。そうなれば、三行半は突きつけられることはないと思うよ。

 刺し身で喜ばせたら、次は鍋料理。料理の世界は無限ですから、死ぬまで奥さんを飽きさせることはないでしょう。

読者の皆様から、上田さんに聞いてほしい悩みを募集します。悩みの投稿は日経ビジネスDIGITALの有料会員か、もしくは日経ビジネスオンラインの無料会員になる必要があります。日経ビジネスオンラインの無料会員の場合は、投稿に会員ポイントが必要です。

>>お悩みの投稿<<

まずは会員登録(無料)

有料会員限定記事を月3本まで閲覧できるなど、
有料会員の一部サービスを利用できます。

※こちらのページで日経ビジネス電子版の「有料会員」と「登録会員(無料)」の違いも紹介しています。

※有料登録手続きをしない限り、無料で一部サービスを利用し続けられます。

この記事はシリーズ「お悩み相談~上田準二の“元気”のレシピ」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。

12/15ウェビナー開催、「外食を救うのは誰か」第1回――すかいらーく創業者の横川氏が登壇

 新型コロナウイルスの感染拡大から3年目となり、外食店に客足が戻りつつあります。一方、大手チェーンが相次ぎ店舗閉鎖を決定するなど、外食産業の苦境に終わりは見えません。どうすれば活気を取り戻せるのか、幅広い取材を通じて課題を解剖したのが、書籍『外食を救うのは誰か』です。
 日経ビジネスLIVEでは書籍発行に連動したウェビナーシリーズを開催します。第1回目は12月15日(木)19:00~20:00、「『安売りが外食苦境の根源だ』ファミレスをつくった男が激白」がテーマです。講師として登壇するのは1970年にファミリーレストラン「すかいらーく」1号店を開業した横川竟氏と、外食経営雑誌『フードビズ』の神山泉主幹です。書籍を執筆した記者の鷲尾龍一がモデレーターとなり、視聴者の皆様からの質問もお受けします。ぜひ、議論にご参加ください。

■日程:12月15日(木)19:00~20:00(予定)
■テーマ:「安売りが外食苦境の根源だ」ファミレスをつくった男が激白
■講師:横川竟氏(すかいらーく創業者、高倉町珈琲会長)、神山泉氏(外食経営雑誌『フードビズ』主幹)
■モデレーター:鷲尾龍一(日経ビジネス記者)
■会場:Zoomを使ったオンラインセミナー(原則ライブ配信)
■主催:日経ビジネス
■受講料:日経ビジネス電子版の有料会員のみ無料となります(いずれも事前登録制、先着順)。有料会員以外は3300円(税込み)となります。
※第2回は詳細が決まり次第ご案内します。

>>詳細・申し込みはリンク先の記事をご覧ください。