あなたが周囲より優秀なら、その境遇を徹底的に楽しめ
大竹:この相談者は、会社に行きたくない、最悪ですと言っていますね。もう、何もかもが面倒臭くなってしまっているのかもしれません。まず、そんな状況から抜け出すにはどうしたらいいですか。
上田:まず、あなたがアホ集団だと言う組織が会社の中にあるのは、会社にとって必要だからだと考えてみてください。そして、繰り返しだけど、その組織の人がアホばかりだと思うのなら、あなたにとっては絶対的なチャンスだと考えることです。
大竹:まずは、とにかくそう思い込めと。
上田:それで、新しい企画を真剣に考えて、月に2回か3回は自分で企画を作ってみて発表してみなさい。ただし、だいたい企画の概要が自分の中でイメージできたら、事前に同僚なり先輩なり課長にも話をしておくこと。
いろいろな問題点とか何だかんだと言われるかもしれない。あるいは、お前、そんなことやらんでいいんだと拒否されるかもしれない。
それでも、「いや、これは1回提案させてください」と説得し、何としても提案まで持ち込む。そこまでやって、課のミーティングにおいて、きちんとした企画として発表する。
そうすると、きっと、アホだと思っていた人の中からも、賛同者が出てきますよ。同じように、何か新しいことをしないといかん、流れを変えないといかん、これまでの仕事の仕方を変えないといかん、というような思いは、誰しもが少しは持っているはずです。
発表した企画に対して、いろいろな意見が出るかもしれない。その中には、反対意見もあるでしょう。しかし、賛同だろうが反対だろうが、意見が出るということは、既にそれは、あなたがアホ集団を自分のペースに巻き込んだということですよ。それで、1つでも2つでも、新しい企画が決まったら、歯車が回り始めます。一度、周り始めた歯車は、もう毎回前進です。後ろ回転はしない。
ということで、周りのアホ連中も、あなたが極めて優秀だったなということに気付くでしょう。
大竹:まず歯車を回しましょうということですね。
上田:そうそう。周りがエリート社員みたいな奴ばっかりのところにポンと入ったら、これはこれで大変ですよ。僕だったら、周りがアホばっかりに見えたら、優越感を感じて毎日会社へ行くのが楽しくなるな。
大竹:むしろ、俺は一番頭がいいんだぐらいに優越感に浸り、そんな境遇を楽しめと。
上田:うん。あなたは優秀なんだから。課長や同僚がそう見ていないかもしれないというのは、むしろ、あなたの優秀なところを見せるチャンスじゃないかと。自分が優秀だと思っているだけで、周りはアホばかりだから仕事もしたくないというのは、本末転倒。重大な機会損失ですよ。
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