組織の停滞は上司ばかりの責任ではない

大竹:上田さんのこれまでの会社人生で、周りがみんなアホ、もしくは敵に見えるという境遇に置かれたことはありますか。

上田:周りがアホだなんて思ったことはないです。それなりにみんな、先輩なり上司なりは、それだけキャリアを積んでやってきているわけだから。

 ただどうもこれ、このままでやっていたって商売は伸びないなと考えたことはしょっちゅうですよ。課の利益も拡大していかない、逆にじり貧になるんじゃないかなとかね。でも、例えば、来年度の計画をどうするかといったときに、もうその時点で改まって新たなことを提案したって、なかなか周りも理解してくれないよ。

 日頃から同僚と飲みに行ったり、あるいは上司と飲みに行ったりしたとき、別に飲みに行かなくてもいいけど、オフィシャルな場じゃなくてプライベートな環境の中で、自分の考えを話してみるんです。そうすると、「それ、何かやれたらいいよね」といった反応が返ってきたら、しめたものですよ。

 「やれたらいいけど、これが難しい」といったブレーキがかかることもある。上司というのは、経験上、そういうことを言うものだから。大切なのは、そこで諦めずに「それだったらこうすればやれる」と提案することです。そうすると、ずっとマンネリで、新たなことにチャレンジもしないようなアホ集団でも、1つ突破口が見い出せるかもしれない。それが上手くいけば、「やればできる」と自信を取り戻し、次から次へと、「次に何をやろうか」という好循環になっていく。組織って、そういうものなんですよ。

 課長や部長は、部下が新たな意見をどんどん発言できる場を作って、そこから多様な意見を吸い上げていくのが役割だと思うけれど、じゃあ、部下はどうなのかと。その裏返しで、上司にどんどん提言していくことが大切なんです。だけど、そういうようなことをやらずして、周りはアホばかりだと憤慨してはダメだよ。