ユニー・ファミマHD相談役、上田準二さんの「お悩み相談」。今回は37歳、専業主婦の悩み。夫が給料を秘密にしていて“生活費”を渡されるだけ。信用されていないのでは悩む相談者に、上田さんは「旦那を追い込め」と提案。そのワケは?

悩み: 夫が給料をいくらもらっているのか、教えてくれません。毎月、生活費を渡されるだけで、現時点では問題はありませんが、子供の将来の学費のことなどを考えると心配になります。何より、夫に信用されていないのではと心配です。世の中の男性は、こんなものなのでしょうか。

 夫が、給料をいくらもらっているのか、教えてくれません。毎月、私の銀行口座に夫の口座から「生活費」が振り込まれますが、夫が会社から給料をいくらもらっているのか、ボーナスをいくらもらっているのか、分かりません。もちろん、貯金がいくらあるのかも。

 一緒に住んでいて、小学生の子供が2人いるのに、貯金がいくらあるのか分からないのは、妻として不安です。子供が生まれて専業主婦になるまでは、私にも収入があったので、それぞれ別会計で、家賃も分担していました。ところが、子供が生まれて、家を買い、私が専業主婦になってからは、一切、所得の全体が見えなくなってしまいました。

 「今月の生活費」といってお金が振り込まれると、まるで妻でありながら家政婦のように扱われているような気がして、みじめな気持にもなります。何より、夫に信用されていないのではないかと、腹も立ちます。

 夫にそのことを伝えても、「稼いでいるのは俺だから、俺が分かっていれば大丈夫だから」と取り合ってくれません。今のところ、夫が浮気をしたり、ギャンブルにはまっていたりする兆候はないので、大きな問題になっていませんが、パートナーとして認めてくれなくなったように思い、悲しくなります。世の男性陣は、皆、そんなもんなのでしょうか。

(37歳 女性 主婦)

大竹剛(日経ビジネス 編集):今回の相談は、これまでにない「夫婦とお金」がテーマです。夫が給料の総額を教えてくれないという主婦の悩みです。毎月、夫から自分の口座に生活費が振り込まれるんだけれども、給料がいくらなのか、ボーナスがいくらなのか分からず、信用されてないのではないかと不安になるとのことです。

1946年秋田県生まれ。山形大学を卒業後、70年に伊藤忠商事に入社。畜産部長や関連会社プリマハム取締役を経て、99年に食料部門長補佐兼CVS事業部長に。2000年5月にファミリーマートに移り、2002年に代表取締役社長に就任。2013年に代表取締役会長となり、ユニーグループとの経営統合を主導。2016年9月、新しく設立したユニー・ファミリーマートホールディングスの代表取締役社長に就任。2017年3月から同社取締役相談役。同年5月に取締役を退任。趣味は麻雀、料理、釣り、ゴルフ、読書など。料理の腕前はプロ顔負け。(写真:的野弘路)

上田準二(ユニー・ファミリーマートホールディングス相談役):僕は、そういうふうに考えることはまったくないと思うね。ちなみに、僕は結婚した時に、最初は「俺の給料はこれだけだ。この中でお前が全部やりくりしてくれ」と言ったんだ。

大竹:最初に全部オープンにしたんですか。

上田:そうだよ。貯金については、ハンコも全部女房に渡した。これでやってくれと。ただし、「俺に毎月の小遣いはくれよ」とね。

 女房はそのルールに従って、給料日に銀行に行ってお金を下ろして、僕の財布に小遣いを入れるわけ。で、ある時、女房が「どこでどうお金を使っているのかよく分からないんだけど、きついのよ」と僕に言ってきたんだ。まあ、僕が小遣いを取り過ぎていたのかもしれないけど。

大竹:どれくらい小遣いを取っていたんですか。

上田:それはもう忘れた(笑)。だけど、「お前が分からないんだったら、家計簿を付けなさい」と女房に言ったんだ。そうすると、家計簿が合わないとか、家計簿を付けるのは大変だとか、不満を言うわけ。挙句の果てに「やっぱりお父ちゃん、逆にして。私が『なんぼいる』と言ったときだけ、お金をちょうだい」と提案してきた。

大竹:上田さんからみれば、せっかく全部オープンにしたのに、奥様がその権利を放棄したと。

上田:それから一切、僕がお金を管理するようになった。女房がいるという分を、何に使うんだと聞いた上で渡すようになったんですよ。だけど後年、僕自身もそれが面倒くさくなっちゃって、また女房に全部、お金を渡すようになった。やっぱり家計簿を付けなくていいから、お前がやってくれとね。40歳を過ぎたころからかな。