次に「最悪シナリオ」を描きます。人間、最悪の状況さえ描かれていれば、何とかそこから修正改善できます。会議時間の半分を過ぎて、「最悪シナリオ」に突入しそうであれば、議長みずからが改善修正していけばいいのです。

 最後が「中間シナリオ」です。現実には、何かを決める会議の多くがここに落ち着きます。「理想」と「中間」の間といえば、簡単に聞こえますが、実際は何かを欠いたり、不満足な形で終わったりします。それを参加者全員に納得させることが必要となります。

 会議を預かる議長は、3つのシナリオをぼんやり描き、時間の経過とともに、「理想」「中間」「最悪」のどこに属しているかを「鳥の目」でチェックしていかなければなりません。

 なぜなら、会議参加者の多くがシナリオを持っていないため、「虫の目」で会議に臨んでいるからです。

時間制約の中で、軌道修正する

 先の「働き方改革」の場合はどうだったでしょうか? 以下のように考えられるのではないでしょうか。

 理想のシナリオは、1カ月の上限が100時間未満」で、年間720時間上限の中に休日労働を含めます。実際は、安倍首相が鶴の一声でなんとか中間シナリオに落ち着いたということです。見習うべきは3月末までという時間制約の中で、軌道修正したことです。

 会議には、時間の制約がつきものです。しかも、その結果を固めなければならない期限もあります。そのためにも「鳥の目」でぼんやりとシナリオを描きましょう。