会議の目的に応じ、人選をする。しかし、これは言うほど簡単ではありません。なぜなら、「一応、呼んだ方がいい人」が存在するからです。呼んだ方がいい彼ら彼女らを「一応君(いちおうくん)」と名付けてみます。対照的に、会議に必要な人は「必要君(ひつようくん)」です。会議というのは、最少人数の「必要君」で構成された方がうまく運営できます。

人数増で論点がずれて、効率も落ちる

 なぜなら、意見が活性しやすく、論点もズレにくいからです。しかし、「一応君」で会議の人数が増えれば、議論が活性化しないばかりか、論点も枝葉に流れやすく、効率も落ちます。

 そんな時、会議を招集する議長はどうすればいいのでしょうか。

 答えは、「目的に応じ、適切な人を呼ぶ」でいいのです。もっと言えば、「目的遂行できる人を呼ぶ」でいいのです。いや、もっともっと言えば、「好きな人を呼ぶ」でいいのです。

 ただ、呼ばれなかった「一応君」が機嫌を損ねることにもつながります。形式的に必要とされたいため、「仲間外れ」を嫌がるからです。

 SMAPの場合、キムタクをあえて呼ばなかったのであれば、「仲間外れ」のメッセージになりえると述べました。2度と結成することのないほど亀裂が入ったグループであればそれでいいでしょう。

 しかし、企業で会議を繰り返すに際して、「一応君」にはそんな態度は取れません。同じ職場で顔を合わせ、人事異動で自分のチームに入ってくる可能性もあります。そのための最善の対策が、「事前・事後の共有」です。

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