②人員を絞り込む
会議の目的ごとに適切な人員は異なってきます。「可決」か「否決」を求める「決定会議」に、平社員だけが集まってもらちがあきません。会議の目的が決まったら、不要な人員は省き、必要人員を絞り込みましょう。

・「決定」会議
呼ぶ人員:決裁者、プレゼンター、ご意見番など。
呼ばない人員:非決裁者、平社員。

・「拡大」会議
呼ぶ人員:専門家、アイディアマン。
呼ばない人員:批判家、超現実主義者。

・「共有」会議
呼ぶ人員:関連者全員。絶対に抜け漏れがないようにする
呼ばない人員:部外者

会議の制限時間を2つに区切る

【会議前対策】

③会議シナリオを持つ

 会議には、必ず制限時間があります。終わりがあります。スポーツで例えるなら、野球のように延長試合があることを想定するのではなく、サッカーのように制限時間で勝敗がつくことを肝に命じなければなりません。

 そして、会議の制限時間を2つに区切ります。前半は「拡大時間」です。ここでは、論点を絞った上でですが、その論点を外れない範囲で広く多くの人からの意見を募ります。後半は「収束時間」。ここでは、広く意見を募ったことを3つくらいに絞り、“見える化”します。例えば、

・A案:議長の本命案(前半の意見の中から大多数で適切と思われた意見)
・B案:議長の対抗案(A案とは真逆になるような意見)
・C案:想定外の派生案(A案、B案以外の参加者派生意見)

 これらを3つに区分けできたなら会議における議長の仕事は終わったようなものです。なぜなら、3つの中から多数決を取れば、会議の方向性が決定づけられるからです。

「無口モンスター」の意見を活性化

④無関心者から発言を引き出す

 ただし、会議にはダンマリを決め込み無関心を装う、「無口モンスター」が存在します。彼らは、その無関心ゆえ声の大きいインフルエンサーに左右されます。したがって、一斉発言したものを見える化し、意見を引き出します。

 具体的には、ポストイットを配布し、意見を書いてもらい、一斉に貼り出すのです。こうすることでインフルエンサーの影響を受けず、参加者の意見が見える化され、自分の意見の立ち位置が分かるのです。議長は見える化された意見に対して、質疑応答を繰り返すと「無口モンスター」の意見が活性化されます。

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