【会議後ステージの症状】
⑤議事録が会議当日に配布されない
⑥次の行動につながるようタスク化されていない

→ この症状の原因は、「執念の欠如」です。会議は他人の力を借りる場です。借りたお金は返すように、借りた力は会議の成果を行動化することで、参加者に還元されます。そのためには、「執念」をもって、会議の成果を行動化することが大事です。

 会議を構成する「会議前」「会議中」「会議後」における非効率会議運営の要因として、3つの「欠如」を挙げました。すなわち、「逆算力の欠如」「ファシリテーションスキルの欠如」「執念の欠如」の3つです。これら欠如している要素を埋めていくことが、効率的な会議運営に求められてきます。

会議を大きく変えるファシリテーションスキル

 会議前ステージの「逆算力の欠如」、会議中ステージの「ファシリテーションスキルの欠如」、会議後ステージの「執念の欠如」のどれが最も重要なのでしょうか。

 すべて重要ですが、会議を劇的に改善できるのが、会議中ステージの「ファシリテーションスキル」です。劇的に変えることができる反面、修得にはノウハウが必要なため、本コラムでも多くの誌面を割く予定です。

 ここで少しだけ紹介していきます。会議を運営する順番で3つの思考法(3大思考)を用いていきます。

1◆拡大思考

 会議のメリットの1つは、「三人寄れば、文殊の知恵」です。思考や発想の多様性が増すので、アイディアが増えたり、抜け漏れが少なくなります。そのため、ワイワイガヤガヤする時間が必要となってきます。

 ただし、意味なくワイガヤしても話が脱線し、幹(本質)をつかまえることができません。幹(本質)となる論点=何を考えるか、を入念に決めて、その幹からズラさないよう議論を「拡大」していくことが肝要です。

 一度幹となる論点を定めたら、あとは柔らかく意見を言いやすい雰囲気を出して、数多くの議論を引き出していくことが求められます。

2◆分割思考

 「拡大思考」で議論が熟成された後は、参加者全員が見ている前で、有用な議論に絞り込みます。例えば、拡大した膨大な意見を「すぐできる(即決)」「いつかはできる(保留)」「できない(不可)」の3つに分割するなどです。

 次なるステップのために、「すぐできる(即決)」のみ議論の焦点にして、他はバッサリ切り捨てます。「拡大思考」と異なり、力強くバッサバッサと振り分ける潔さが必要になります。

3◆俯瞰思考

 最後は、「分割思考」で最優先議論に絞り込んだ内容を行動化するよう行動計画を1枚で俯瞰できるようまとめます。1枚にまとめるというのは、全体像が把握しやすいためです。

 参加者が多ければ多いほど、「1枚絵」が威力を発揮します。日本で最も売上高が大きいグローバル企業のトヨタ自動車は、問題をA3判の用紙1枚にまとめて、その解決力に磨きをかけています。

 会社にいる時間の多くを拘束する会議。その会議を変えれば、仕事の質は劇的に改善します。しかしながら、今の会議の「どこ」を改善するのか、また、「なに」を改善すべきなのか、という手術計画がなければ、対策の施しようがありません。まずは、会議改善手術の前に「どこ」と「なに」を見極めてみましょう。

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 プログラムは「最大の効果を引き出すためのカンタン準備術」「論点を定める『拡大思考』」「アイディアを整理する『分割思考』」「圧倒的な実行力を生み出す『俯瞰思考』」などで構成。15分の簡易ミーティングから数日に及ぶビジネス合宿まで、各種会議を効率的に取り仕切ることができるようになります。

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