具体的に、どんな一言を伝えるかについて、次の図に整理してみましょう。

とっさの場面で「気の利いた一言」を
とっさの場面で「気の利いた一言」を
© TORiX Corporation All rights reserved.
[画像のクリックで拡大表示]

 今回B社の営業マンが話していたのは、ニーズや課題に関する質問でした。その他にも、お客様の事業展開におけるポイントについての質問があります。

 ただ挨拶だけの営業マンよりも、「少しでもお客様のことを知り、何かお役立ちしよう」と考えてくれる方が、顧客にとっては魅力的なのです。

引っ越しの挨拶、あなたは何と言う

 ここで具体例として、「引っ越しに伴う近所の方への挨拶」という場面を考えてみましょう。これも、言い回し一つで印象やその後の結果も変わってきます。

 例えば、「最近こちらに引っ越して来た○○です。よろしくお願いいたします」との言葉。悪い気はしませんが、形式的に対応をするだけで、相手がどのような方かはよくわかりません。

 ところが次のように言われてみたらどうでしょうか。
 「最近こちらに引っ越して来た○○です。小さい子が2人いるもので、少し騒がしいこともあるかと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。ちなみに、お宅もお子さんがいらっしゃるようですが、おいくつぐらいですか」

 仮に自分にも幼稚園に入ったばかりの子供がいるとすると、どこかで会った際に会話を交わすかもしれません。

 最近は引っ越しに際して近所に挨拶をする機会は減っていると言われますが、うまく挨拶をすると付き合いも円滑に進みやすくなります。

 さて、冒頭のケースに話を戻してみましょう。

 もし読者の皆さんがA社の営業マンだったら「ご挨拶だけでも」で終わりにせず、どう話しますか。

 私なら「XXについて、すでにサービスをご利用かもしれませんが、最近は費用対効果を見直される会社さんも増えてきています。その成功事例などお伝えできないかと思います。御社ではそういった費用対効果について見直される機会はございますか」と質問するでしょう。

 そして顧客から情報を引き出せたタイミングで「ぜひ現状お使いのサービスや御社の状況についてお伺いしつつ、成功事例などもご紹介したいので、お訪ねしてもよろしいでしょうか」と伝えます。

 そうすると、顧客は「ひょっとしたら現状を改善できるような情報を提供してくれるのでは」と感じ、会うことに価値を見出してくれるかもしれません。

 挨拶だけをする営業社員ではなく、この人は何かしら価値を提供してくれるかも、とお客様に思って頂けるような存在を目指しましょう。

課長塾“THE 営業力”「受注を獲得する技術」「成果を出せる営業組織のつくり方」

 本コラム著者、高橋浩一氏も登壇する、「売る技術」+「営業組織マネジメント」を学べる全9回講座です。

 プログラムは基礎編と応用編の2部構成。基礎編「受注を獲得する技術(全4回)」では、法人営業において具体的に数字を上げる方法をお伝えします。応用編「成果が出せる営業組織のつくり方(全5回)」では、部下育成、リーダーシップなど人的マネジメントに加え、マーケティング強化や戦略策定にも照準を当て、「再現性高く成果を上げる営業組織のマネジメント」を修学いただきます。

 基礎編のみ、あるいは応用編のみのご受講も可能です。詳しくはこちら