「部屋を片付けなきゃいけないと思いつつも、最初は面倒くさいと感じていたが、先日遊びに行った友達の部屋が綺麗に掃除されていてオシャレだった」→「自分の部屋もあんなに綺麗だったらさぞ気持ちいいだろう」。

 テレビのコマーシャルや電車の広告などでも、こういった認知変更の表現をよく見かけますね。
「1日当たりにすると、たった○○円でこれがお楽しみいただけます!」
「1日1本の缶コーヒーを我慢するだけで、あなたは○○になれます!」

 では、読者の皆さん、冒頭の営業マンになったつもりで、値引き以外の方法で、顧客である私をどう説得したらよいか考えてください。

「情報の追加」と「認知の変更」

 顧客はこう思っています。「このサービスを導入したいが、今この場で、この価格が妥当だと判断がつかない」ここで、判断先延ばしを防ぐためには、「この価格は妥当だ」あるいは「割安である」と感じていただくための材料をこちらから提示することが必要でしょう。

 伝え方としては、「情報の追加」と「認知の変更」とがありましたね。

 情報の追加であれば、たとえば今、顧客に発生している無駄なコストに注目して「その無駄なコストがなくなりますよ(例えば、システムを導入しないで人力作業で対応していることに対する残業代削減の提案)」というやり方がありますね。

 あるいは認知の変更なら、「今使っているものと比べると、安くあがりますよ(例えば、今使っているシステムから切り替えることで、初期導入コストはかかるが、運用費用を加えたトータルコストは抑えられる)」というアプローチになります。

 もし、「自分は顧客からの値下げ要請が厳しい業界で営業をしている」と感じているようであれば、自分の営業活動について、カウントダウン・バーゲンセールをしていないか、振り返ってみましょう。値下げをしなくても、お客様から喜んで選ばれるような提案をしていきたいですね。

[3分で読める]ビジネスキーワード&重要ニュース50

 今さら聞けないけど、今、知っておきたい――。ネットや新聞、テレビなどで日々流れている経済ニュースを読みこなすための「ビジネスパーソンのための入門編コンテンツ」がムックになりました。

 新進気鋭のエコノミスト、明治大学政治経済学部准教授・飯田泰之氏による「2017年の経済ニュースに先回り」のほか、「ビジネスワード、3ポイントで速攻理解」「注目ニュースの『そもそも』をすっきり解説」「日経会社情報を徹底活用、注目企業分析」「壇蜜の知りたがりビジネス最前線」などで構成されています。

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