ご名答です。サービスを広く利用してもらいたかったら、“サービスを利用するユーザーと支払いが<分離>できるようにする”という点がポイントだということに気付きます。そのように一段抽象化しますと、広告モデル以外にも、

(A)贈答品形式なら“サービスを利用するユーザーと支払いが<分離>できる”
(B)補助金があれば“サービスを利用するユーザーと支払いが<分離>できる”
(C)一部のヘビーユーザーに課金すれば、他のユーザーにとっては、“サービスを利用するユーザーと支払いが<分離>できる”

のように、別の手段が思いつけます。(A)ならカタログギフトやお中元の方法ですし、(B)なら公共事業モデルや各種の保険制度モデル、(C)ならスマホゲームの課金ガチャモデルやフリーミアムモデルなど、参考にするべき具体例も見えてきます。

グーグルはなぜ儲かるか?×<#2分離原理>

高木芳徳著「<a href="http://tinyurl.com/triz40book" target="_blank">トリーズの発明原理40</a>」より
高木芳徳著「トリーズの発明原理40」より
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 もう1つ、グーグルがなぜ儲かるか? <#2分離原理>を意識して、世の中のビジネスと比較してみると見えてくることがあります。

依頼主:「何でしょう?」

 <#2分離原理>は、右の図にも表す通り、「混ざっている状態から、その一部を抽出・分離する」という発明原理でした。これを覚えるのに、私は以下の覚え歌を作りました(前々回にもご紹介したように、発明原理を歌との<#5組み合わせ>で分かりやすくしています)。

♪2番は分離、取り出そう、ゴールドラッシュも金分離。

 この“ゴールドラッシュの砂金採り”と“グーグルの検索”を<#2分離原理>を意識して比較すると、どういう分析になりますか?

依頼主:「ゴールドラッシュの砂金採りといえば川でたらいを回している姿だけ思い浮かんでいましたが、<分離>を意識すると、砂金採りとは川砂の中にほんの少しだけ混じっていた金を<分離>して売る、ということになりますね。それと対比すると、グーグルはほとんどが無価値なWebページ群の中から、有用なWebページを<分離>して売っている、という感じでしょうか?」

 いいですね! いい対比です。そう、“玉石混交、それもほとんどが無価値なものの中から、有用なものだけ<分離>できれば、売り物になる”。これは実は、江戸から明治の日本を支えた鉱山(炭田)や今も世界を支える石油の精製といった鉱工業から、身近な記事のキュレーション、はては小学校PTAでのベルマーク分けまで、分野も規模も時代さえもまたいで共通のことです。

 こうして並べて対比すると、もう1つ気付くことがあると思います。川の砂とWebページ、双方に共通していることは何でしょう?