一番身近な例が「セクハラ」でしょう。「職場での種々雑多に多数存在する様々な嫌がらせ」というもやもやした状態に、「セクシュアルハラスメント」という外来語によって「男性社員から女性社員への性的な嫌がらせ」という概念が「分離」されました。でもこれが「セクシュアルハラスメント」と10拍以上もある呼称で呼びならわされているうちは、まだ消化できていない段階です。

 これに「セクハラ」という4拍の略語でいわれ始めたら、消化の始まり。そして誰もが「セクハラ」で通じるようになったら、消化されて定着したといえるでしょう。

 今では「パワハラ」「アカハラ」「ドクハラ」「マタハラ」・・・と、派生語が年に1つは生まれている気がします。「ハラスメント→●●ハラ」という言葉は「されたら嫌なことを表す言葉」として、言葉以上に実感として認識されるレベルに日本人に消化されたと言えるのではないでしょうか?

セクハラ以外にも、

  • 「携帯電話」→「ケータイ」
  • 「スマートフォン」→「スマホ」
  • 「コンサルティング」→「コンサル」
  • 「システムエンジニア」→「SE(エスイー)」

といったあたりは、日本語として馴染んできたと言えるでしょう。最近ですと、「メタボリックシンドローム」が「メタボ」と定着しました。

 一方で、ダイバーシティやインクルージョンは、まだまだセクハラほどの定着はしていないようです。「データサイエンティスト」なんかもまだですね。私としては10年後には「アイデアクリエーター」が「アイクリ」とか「IC(アイシー)」なんて略されているようにしていきたいものです。

 4拍化といえば、裏話を1つ。分離原理が抽出原理とも呼ばれるのは、<#2分離原理>の英語名に「Taking out」ないし「Extract」があるからです(英語名もまた、ロシア語からの翻訳であるからだと思われます)。ですからその和訳名としても大きく分けて<#2分離原理>と<#2抽出原理>の2パターンがあります。このうち、私は<#2分離原理>を選びました。その理由の1つが“ブンリ”原理と“チュウシュツ”原理では「4拍以下へのなりやすさ」が、前者の方が高いと考えたからです

日本に定着しているかを検証

 以上のように、「メタボ」「セクハラ」のように、そのままでは長いものを、省略して4拍に抽出するというのは、身近な<#2分離原理>の実例の1つです。

 さて、それではソリューションビジネスは日本に定着しているでしょうか? 前半で社長が口ごもっていましたが、それは私も同様。私自身もしっくりくる「4拍」が分離・抽出できていません。でも思いきって、本連載では4拍に縮めて呼称していこうと思います。

 候補としては、「ソルビズ」「ソルビジ」「ソリュビズ」「ソリュビジ」の4件といったところでしょうか。検索を使って、定着度合いを見てみましょう。