「会議を実施しても結論が出ないことが多い」「会議が形式的なものになっており、意思決定は別の場所でされている」「リーダーがメンバーをコミットメントさせることが難しい」――。

 身に付けるべきリーダーシップスキルをパーツごとに分解し、パーツスキルを反復演習する能力開発プログラムを実施していますと、参加者からこのような意見が最も多く寄せられます。日常のマネジメントや会議の場面で合意形成する課題です。

 20年来、プログラムを実施してきましたが、ここ数年、特に合意形成スキルを高めたいというニーズが高まっていることを実感しています。それだけ、わが国の企業や団体で実施されている会議で、合意形成ができなくなっているのです。演習参加者の声を聞くと、合意形成できない会議の状況として、次の場面が挙がってきます。

・会議の冒頭や途中から議論が紛糾してしまい、時間切れになってしまう

・会議は反対意見が出ないまま終わるが、見せかけの合意にすぎず、メンバーは異論を抱えたままの状況が変わらない

 このような時間切れや見せかけの合意の状況を解決し、一定時間内の会議で合意形成できるようにするには、どうすればよいでしょうか。こう問いかけると、参加者が活発に発言できるようにする、議論が拡散しないようにする、様々なアイデアが出るようにする、会議の目的を明確にする、事前準備のレベルを合わせる、最終決定者を明確にする・・・など、様々な工夫例が挙がります。

 演習を繰り返す中で、試行錯誤を重ねてきましたが、これらの工夫例を確実に実現できるようにするには、すべてのビジネスパーソンが知っているとても簡単なスキルを、適切な順番で駆使するだけでよいことが分かってきました。そのとても簡単なスキルとは、「質問のスキル」なのです。