6つのモチベーションファクターを理解する

 モチベーションファクターとは人の意欲を左右する要素で、私はこれを目標達成、自律裁量、地位権限、他者協力、安定保障、公私調和の6つのファクターに分けています。

 ある人が、目標達成することでモチベーションが高まりやすいとすると、その人のモチベーションファクターは目標達成ということになります。また、自律して行動することや裁量を与えられると意欲がかき立てられるタイプの人は自律裁量、地位が高まったり権限が大きくなったりすることに生きがいを感じやすい人は地位権限がモチベーションファクターだというように使います。

 同様に、周囲と協力体制を築くことにモチベーションが左右されやすい人は他者協力、安定的な仕事が保障されているかどうかということに意欲の高低が影響を受けやすい人は安定保障、公私のバランスがとれているかどうかということに生きがい感の有無が決まりやすい人は公私調和にモチベーションファクターがあると言います。どのモチベーションファクターを持っているかということは、よし悪しではなく、人それぞれの個性であり、尊重していく対象だと私は思います。

 20年来の経験を踏まえると、上司と部下の断絶を生むケースのほとんどで、上司が部下のモチベーションファクターに基づいたマネジメントをしていないということが分かってきました。

 モチベーションファクターの欠落という状況を分解していくと、次の状況に陥っていることが分かってきました。

  • 上司が、部下のモチベーションファクターを分かろうとしない
  • 上司が、部下のモチベーションファクターを自分と同じだと思っている
  • 上司が、部下のモチベーションファクターが自分や自分の世代と違うのは、採用や教育の仕方が悪いからで、自分にはなす術がないと思っている
  • モチベーションファクターに基づくマネジメントが必要だと理解したとしても、そもそもモチベーションファクターの見極め方が分からない
  • 見極め方が分かっても、モチベーションファクターに基づいたマネジメントの仕方が分からない。
  • マネジメントの仕方が分かっても、モチベーションファクターに基づいたコミュニケーションの仕方が分からない
  • コミュニケーションの仕方が分かっても、どのような場面で使えるのか分からない
  • 使える場面が分かっても、即座に対応できない