そこで昨年、笠井健社長は自社の業務内容に関する動画をまとめることを決める。会社の理念を伝える約4分間のいわば“ブランド動画”だ。映像であれば、メッセージに合わせた音楽と共に、より多くの情報を伝えられる。日常的にスマートフォンやパソコンで動画を見ている就活生にとっては、経営理念の文面を読むよりも、同年代の若者が働く様子を見せるほうが、説得力があるはずだ。

説明会参加者の8割が入社希望

 真剣に、イキイキと働く社員たちが登場する動画には、心を掴むフレーズをちりばめた。

 「……(前略)……私たちが届けるのは見えないもの。 私たちがしっかり仕事をしないとものづくりの現場は止まります。
……(中略)……
ガス屋さんと呼ばれるけれど、地域に欠かせないエネルギー会社。
大切なものほど、見えにくい。
見える人にだけ来て欲しい。
進化するガス会社〈北良〉」

 会社説明会で社長の登壇前に流したり、ウェブサイトに載せたりしたことが奏功し、従来の約2倍、説明会参加者の8割以上が、北良に入社を希望するようになった。「メッセージ性の高い内容を入れ込むことで、会社に対する興味と、働くことの動機づけができた」(笠井社長)。