背骨の健康を保つには姿勢をこまめに変える

 では、椎間板の負担を減らすには、なるべく横になっているのがいいのだろうか?

 「いえ、全く圧力をかけないのも問題です。椎間板は、圧力の変化で膨らんだり縮んだりしながら、内部の水分を循環させているのです」(下出氏)

 実は、椎間板には血管が通っていない。内部の組織に酸素や栄養を届けるには、血流以外の方法で、水分を巡らせる必要がある。その大役を担っているのが髄核。膨張と収縮に伴ってポンプのように水を吸ったり吐いたりして、循環させているのだ。

 「ずっと横になっていると髄核が伸び縮みしないので、循環が悪くなります」と下出氏は言う。こうなると酸素と栄養の供給が滞り、椎間板の老化が一層進んでしまう。

 「健康な椎間板を保つには、圧力を適度に変化させる必要があるのです。それには、同じ姿勢を続けないこと」と下出氏。体をこまめに動かし、椎間板に圧力をかけては休め、伸縮させる。これが、背骨の健康を保つ秘訣だ。



下出真法(しもで まさのり)さん
千葉・柏リハビリテーション学院学院長。NTT東日本関東病院脊椎・脊髄病センター長。
下出真法(しもで まさのり)さん 1947年生まれ。73年東京大学医学部卒業。東京女子医科大学整形外科講師、社会保険中央総合病院(現東京山手メディカルセンター)整形外科部長などを歴任。

この記事は日経Gooday 2015年4月24日に掲載されたものであり、内容は掲載時点の情報です。