「お酒を飲んでさっさと寝る」は危ない

 大越院長は実際に、成田-バンコク間のフライトで、自身にパルスオキシメーターを装着して酸素飽和濃度の変化を測定している。フライト中の酸素飽和濃度は平均して92.8%と、常に低酸素状態にあることがわかる。しかも、ところどころで低酸素危険レベルである90%を切っている。

フライト中の酸素飽和濃度の推移
成田-バンコク間のフライト中の酸素飽和濃度の変化。大越院長自ら、パルスオキシメーターを装着して測定したデータ
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 さらにグラフをよく見ると、フライト半ばでいきなりガクーンと数値が下がり、低酸素危険レベルをしばらく下回っている部分があるではないか。どういう状態だったかと大越院長にうかがうと、「ワイン2~3杯飲んで、就寝していた」という。

 「就寝時は、健常な状態の人でも呼吸が浅くなるため、覚醒時より低酸素状態になります。また、アルコールを摂取すると、低酸素に対する体の反応が鈍くなってしまいます。アルコールを飲んで寝てしまうと低酸素を助長することになり危険です」(大越院長)

 海外旅行のように長いフライトの場合は「お酒を飲んでさっさと寝て、体を休める」のが基本だと思っていたのだが、休めるどころか危険にさらしていたとは! しかも私の場合は、「酔って、即寝る」ために、アルコール度数の高いウイスキーやブランデーをストレートで飲んでいた。無知とはいえ、自分が呪わしい…。