「つまようじ法」で歯周病撃退!

 口臭対策のポイントは、歯磨きだった。ただし、ただ歯を磨けばいいというものではない。山本教授らが長年の研究から推奨する、普段使っている歯ブラシでもできる方法で、その名も「つまようじ法」。これにそってブラッシングすることで、歯周病は予防できるという。

 「歯周病は歯と歯の間から起こります。つまようじ法は歯間の歯茎をマッサージすると同時に、歯周病でもろくなった、歯と歯茎の密接部分である歯肉溝上皮を再生させるブラッシング方法です。上の歯はブラシの毛先を下に、下の歯は毛先を上に向け、歯と歯茎の境目に当てるよう、一か所20回、上下にブラッシングします。裏側は歯ブラシの先端を使い、歯間をつつくよう、一か所約10回出し入れを繰り返します。力加減は消しゴムで文字を消す程度。全体で約7~8分かかりますが、テレビを見ながらブラッシングしていると、あっという間に終わりますよ」(山本教授)

 実際、筆者も山本教授に「つまようじ法」で歯を磨いてもらったが、歯の表面が明らかにツルッとし、歯茎が引き締まったような気がした。個人差、年齢差はあるが、「つまようじ法」を継続して行うと、1~6カ月程度で歯周病が改善するということも山本教授の研究でわかった。

初診時
ブラッシング6カ月後
ブラッシングを6カ月感続けると、歯茎の状態は大きく改善した。赤く腫れていた歯茎が引き締まり、健康的なピンク色に変わっている(27歳男性の症例、写真提供/岡山大学病院予防歯科)

 口臭は自分でも気付きにくく、身近な人間でも注意しにくいため、治療が遅れてしまうことが多々ある。話し始めた途端、「くさっ!」と鼻に手を当てられぬよう、こうしたケアに加え、適量を守ることをくれぐれも忘れないようにして欲しい。

山本龍生さん
神奈川歯科大学 教授
山本龍生さん 岡山大学大学院歯学研究科修了。岡山大学歯学部助手(予防歯科学)、米テキサス大学生物医学研究所客員研究員、岡山大学歯学部附属病院講師などを経て現職。専門分野は、社会歯科学、社会疫学、予防歯科学、口腔衛生学、口腔保健学。第8回国際歯周病学会ジョン・オー・バトラー賞、日本口腔衛生学会学術賞などを受賞。

この記事は日経Gooday 2015年12月22日に掲載されたものであり、内容は掲載時点の情報です。