おいしく、健康的なラーメンでないといけない

 東京のラーメン好きなら、「麺や 庄の」の名前は一度は聞いたことがあるのではないだろうか。MENSHO代表/ラーメンクリエイターの庄野智治氏が、2005年に東京・市ケ谷で初店舗をオープン、濃厚豚骨魚介スープのラーメンとつけ麺が人気となり東京を代表する人気店になった。現在は、新宿を中心に「二丁目つけめんGACHI」「油そば専門店GACHI」などを展開している。各店それぞれ違うコンセプトとメニュー構成にしている。

シンプルなデザインでまとめられた清潔感ある店内。客席は、一列に並ぶカウンターのみで全6席
シンプルなデザインでまとめられた清潔感ある店内。客席は、一列に並ぶカウンターのみで全6席
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 そんな「麺や 庄の」が「野菜を食べるつけ麺」をコンセプトに掲げ、女性をメインターゲットにして2013年2月にオープンしたのが「麺や 庄の gotsubo」だ。「濃厚豚骨魚介スープのラーメン店が、野菜中心のつけ麺?」と不思議に思う人もいるだろう。庄野氏は開店の経緯をこう話す。

 「私は普段からラーメンを中心に食べ歩きをするのが趣味なのですが、30歳を過ぎたくらいから自分自身の健康を強く意識するようになりました。ラーメンは油が多く、野菜が少ない。日常的に食べてもらうためには“おいしく”“健康的な”ラーメンでないといけません。そんな思いからオープンしたのがgotsuboです」

 「『野菜を食べるつけ麺』というコンセプトをひらめいたのは、実は焼肉店で食事をしていたときのことなんです。焼肉は、もちろん肉も焼きますが、野菜も焼き野菜にして食べますよね。肉が主役でありながら、野菜もたっぷりおいしく食べられる。このすばらしさを、ラーメンでもできないかと考えたのが始まりです」

  「オープン当初は、ラーメン店に女性客はほとんどいらっしゃいませんでした。ラーメン店側も女性を意識していたところは少なかった。しかし、今では女性のお客様がどんどん増えています。とてもうれしいですね」

店長のユニークな後ろ姿は必見

昼夜1人で店を切り盛りする店長の松浦大悟氏。カウンター内の厨房で、テンポよくラーメンを作り上げる
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昼夜1人で店を切り盛りする店長の松浦大悟氏。カウンター内の厨房で、テンポよくラーメンを作り上げる
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昼夜1人で店を切り盛りする店長の松浦大悟氏。カウンター内の厨房で、テンポよくラーメンを作り上げる

  「麺や 庄の gotsubo」は、店名の通り5坪の小さなスペースの店だ。白い壁とチェアが印象的で、荷物入れとしてワインの木箱を各席に置くなど細やかな配慮が感じられる。

 カウンター内の厨房に立つのは、店長の松浦大悟氏。黙々と調理するTシャツの背中に目をやると「いらっしゃいませ~。私、独りぼっちなもので、食べ終わった食器とグラスを台の上に置いて、テーブルを拭いていただけると助かります」とのメッセージが書かれている。このユニークなアイデアに、ほとんどの客が協力してくれるという。

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