浮かんでくる言葉をつぶやきで“打ち消す”
横向きで眠る人も多いが、最も力が抜ける姿勢はあおむけだ。枕をしないのは、昼間に前屈気味になっていることが多い首の力を抜くため。口をポカンと開けることで、全身の力が抜ける。「眠れないときは必ず顎に力が入っている。全身の力を抜くには、顎の力を抜くのが一番です」と森下院長は説明する。
口を開けていても、呼吸は鼻を使うこと。口呼吸は粘膜が乾燥するし、ウイルスなども取り込みやすい。また、鼻で呼吸したほうが脳に酸素が運ばれやすいという。
「眠れない原因は、筋肉の緊張とひとりごと」と森下院長。全身の力が抜けたら、次はひとりごとを止めることだ。
声に出していなくても、私たちはベッドの中でいろいろなことを考えてしまう。その結果、どんどん眠気が去っていく。「アー」と心の中でつぶやくことで、次々と浮かんでくる言葉や思考を打ち消すわけだ。最初はうまくいかなくても、何回かやっていれば少しずつコツがつかめてくるだろう。
つぶやき入眠術は、中途覚醒のときにも使える。深夜に目が覚めて再び眠れなくなったら、仰向けで口の力を抜き、「アー」と声に出さずにつぶやけばいい。
うまくできるようになれば、意識しなくとも自然と眠れるようになっていくはずだ。寝付きが悪くて悩んでいる人は、今夜から早速試してみてほしい。
もりしたクリニック 院長

この記事は日経Gooday 2016年2月15日に掲載されたものであり、内容は掲載時点の情報です。
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