キャラクター否定、他人との比較は避ける

部下の行動やミスを指摘はしても、「キャラクター(性格や人格)には触れない」ようにしましょう。とくに、キャラクターを否定するような言い方は反発を招きます。例えば、会議に遅刻することを「君はだらしがないから遅刻するんだ」といったり、ケアレスミスを「あなたはいつも不注意だ」といったりするのはNGです。
また、主語を「君」や「あなた」など2人称にすると、叱られているというより、責められていると感じる場合もあります。「私は君の遅刻が残念だ」「私はあなたにきちんと確認してほしい思っている」など、主語は「私」にして話すように意識するといいでしょう。
キャラクターに触れないことと同様に、「他人と比較しない」ことにも気をつけてほしいと思います。他人と比較して叱られれば、誰でも自尊心が傷つきます。とくに最近の若い人は自己効力感(※)が高いので、できている点を認めたり、褒めたりしたうえで、遅刻やミスなどその人ができていない点を改善すればもっと評価できるといった言い方で伝えるといいでしょう。
※自己効力感とは、人が何らかの課題に直面した際、こうすればうまくいくはずだという期待(結果期待)に対して、自分はそれが実行できるという期待(効力期待)や自信のこと。
自分より年上の部下には日ごろの敬意が肝心
今は、自分より年齢が上の部下や外国籍の部下を持つ人も多くなってきています。そうした人たちを叱るときにも、他人と比較したり、同列を求めたりすると、トラブルになることがあります。年上の部下に対しては、業務上は自分の方が責任のある役職でも、人生では先輩という敬意を持って日頃から接していれば、叱ったり注意をしたりしても、理解を得られるはずです。外国籍の部下に対しては、文化や生活習慣、宗教などの違いに配慮することが必要です。
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